そう、そして瞳は嘘をつかなかった。その話しぶりは、誠実で、知的で、その上ヒューマン。たとえば、大作『アルマゲドン』('98)に出演した感想も正直に。
「あれは、ちょっと後悔している。あれだけいい俳優たちを使っていても、その人たちの演技をぜんぜん必要としていない。そんな映画が存在すること自体が、とてもショックだったよ(笑)」
また、アカデミー賞脚本賞を受賞した初監督作『スリング・ブレイド』に続く監督第2作『すべての美しい馬』についても。
「自分の書いた脚本以外の監督は気がすすまなかった。しかし、原作が好きだったし、スタジオ側は“いっさい口を挟まない”と約束した。でも、そんなうまい話はなかったんだよなぁ。編集にも口を出すし、サントラも全部変えるし。僕は、元々がミュージシャンだし、今年の9月には『Private Radio』というCDも発売するんだ。その僕が、カントリーやブルースなどで渋いサントラを作ったにも関わらずだよ! あの大仰なサウンドで、作品は台なしさ……」
こういう話をするときも、不平不満を言っている感じではなく、大事な映画を冒涜されて残念というか、とても悲しくて仕方がないといった風情だから、共感しきり。
