とにかく、あまりに親しみやすく、記念写真まで撮らせてくれたのだから、時々彼が大スターであることを忘れてしまうほどに篤いおもてなしをしていただいたワケだ。しかも、帰り際には「君をジョージアのベビー・シッターと認定しよう」とにっこり。別れを惜しんでイヤイヤをするジョージアの泣き声を後にしたときは、ほんと、私も帰りたくなくてイヤイヤしたくなったくらいだ。
ちなみに、この訪問にはちょっとした後日談(?)もある。それは、93年に『逃亡者』で来日したときは「ジョージアのベビーシッターに再会できてうれしいよ」と言ってくれ、95年『サブリナ』でニューヨークで会見したときも「ジョージアは近くの小学校に通ってるんだが、大きくなったよ」と、状況報告をしてくれたのだ。なにしろ、数時間前に会ったインタビュアーですら忘れてるスターの多い中で、なんとも律義というか、まさしく誠実な人柄。会うたびに感激させられた。
と、まぁ、こんな蓄積があったのです。となれば、フォード家の家庭円満は永遠に不滅だと、私が思ってしまうのも、無理はないでしょ。そして、別居ニュースにどれだけショックを受けているかも、納得でしょ。
それにしても、あの時に取材したのは『推定無罪』。そして、別居が公表された昨年の12月に公開されていたのが『ホワット・ライズ・ビニース』。どちらもハリソン演じる主人公が、魔がさしたように浮気をしてしまい騒動が勃発するといった展開。大いなるこじつけとはわかっているけれど、別居の原因が本当にハリソンの浮気だとしたら……因縁を感じるなぁ。