もちろん、こうして開始されたインタビューは、和やかにして実り多いもの。兄リバー・フェニックスの死の悲しみからいかにして立ち直ったかや家族の絆の強さなども素直に語ってくれた。「数年間は休業してたけど、演技以外にやりたいことがなかった。きっと演じることが心のセラピーになってるんだ」という哀愁の風情には、一発でヤラれた。しかも、交渉段階では嫌がっていた写
真撮影も、「日本用なんだね」といって快くOK。部屋を出るときには「Don't be Wild、tonight!」という言葉とウインクまで残してくれたのだから、惚れたぞ、ホアキン!
うーん、ここで心残りがひとつ。そう、『グラディエーター』のヒロイックなお姿とワイルド・ナイトのヤンチャな素顔が相まってすっかりお気に入りになったラッセルだ。監督と2人そろってのインタビューだったせいか、妙にお行儀が良くって。心にタッチしたという実感が、どうしても得られない。“夕べのことは忘れたの?”って聞きたい感じ。個人的にはナニもなかったけど……。
まぁ、それでもマスコミ嫌いという評判とは裏腹に役作りや俳優人生についてジョークも交えて機嫌よく語ってくれたのは嬉しいかぎり。しかも最後に「日本には2回ほど行ったことがあるんだ。また行くよ」というお言葉。ホアキン・ゲットで勢いのついた私は、“よーし、日本へ来たら今度は同じテーブルでワイルド・ナイトを過すゾ”と、新たなる野望を胸に、3泊5日の旅を終了したのだ。
