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かつて、『リバー・ランズ・スルー・イッ ト』でブラッド・ピットを見て一瞬にして好きになった。彼は夢にまで出てくるほどで、まさに“夢中”の状態。だから、当時「取材ができそう」というエージェントの言葉を真に受けてロサンゼルスに乗り込み、色よい返事を1週間も待ち続け、おまけにフラれて帰国したこともある。しかも、その後の出演作といえば、美しい顔を恥じるかのような汚い役ばかりでがっかり。こうなると愛も憎しみに変わるのが女の性。“けっ、よく見りゃサル顔だよ”と、心は変化していた。
そんな歪んだ思いを抱いて、初めてブラッドに対面したのは『デビル』のプロモーション会見。97年のニューヨークでのことだ。部屋には、いっしょにインタビューをするイギリス人記者もいる。こいつが困った奴で、「初めて会うの? マスコミ嫌いだからなぁ。いつもイエスとノーだけさ」なんて余計なことを言う。私的には「まずこいつを駆逐せねば、今日は負けだな」と肝に命じたのだ。 |