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プロローグ:もうひとつの『もののけ姫』
第1回 ゴダールの『映画史』
第2回 アンナ・カリーナとともに
第3回 映画と観客
第4回 美少女チャン・ツィイーに捧げた愛の詩
第5回 アニメーションの冒険
第6回 映画の宝物
第7回 羽仁進とジャン・ルノワール
第8回 誰が映画を殺すのか
第9回 映画の後で
第10回 映画戦線異状なし?
第11回 「映画」から遠く離れて
第12回 年末年始は映画三昧
第13回 いくつかの映画的「快挙」
第14回 『犬猫』『ヒッチコック・コレクション』『阪妻映画祭』など
第15回 ヌーヴェル・ヴァーグ再考
第16回 フランソワ・トリュフォー -わが人生の映画たち-
第17回 チェコアニメの夏
第18回 生きた、愛した、歌った。
第19回 『十七歳』を忘れないために
第20回 日常の映画的冒険
第21回 映画的日々雑録
第22回 『チェコ怪奇骨董幻想箱』など





『ロマン・ポランスキー短篇全集』
紀伊國屋書店
¥5040(税込)
発売中
 さて、殿に控えしは、といったところで、紀伊國屋書店から発売された目のくらむようなDVD-BOX、「ルキーノ・ヴィスコンティ傑作選」(全3巻)、「タヴィアーニ兄弟傑作選」、「張藝謀(チャン・イーモウ)電影」(『紅いコーリャン』と『古井戸』を収録)、「テオ・アンゲロプロス全集」(全4巻)、「エリック・ロメール コレクション」(全6巻)、「ヌーヴェル・ヴァーグ セレクション」(日本未公開のジャック・ロジエ監督『アデュー・フィリピーヌ』とオムニバス映画『パリところどころ』を収録)のほかに、少なくとも次の5本は映画ファン必見と言わなければならない。とくに「ロマン・ポランスキー短篇全集」は、これから映画をつくろうとしている人たちにとっては貴重な道標のひとつにすらなるだろう。ロマン・ポランスキーが監督としてデビューする以前の、1959年から62年までのサイレントの習作、ポーランドの映画学校の卒業制作、自主製作などをふくむ短篇映画8本の集成である。映画的才能はおよそ映画をつくる者なら誰にでもそれなりにあるとしても、映画的センスだけは生来のもので、ごく限られた人間にしか与えられていないようだ。


『ロマン・ポランスキー短篇全集/哺乳動物たち』
 ジャン・ルノワール監督の『ピクニック』(1936年に撮影したまま未完に終わったものを46年に短篇として仕上げたもの)とその撮影風景、ジャック・リヴェットが「まるでジャン・ルノワールの映画みたいだ」と称賛したフィリップ・ド・ブロカ監督の『まぼろしの市街戦』(1967)のすばらしさについては、いまさら言うまでもないだろう。

 H・G・ウェルズのオリジナル・シナリオによるウィリアム・キャメロン・メンジーズ監督のSF映画の古典的名作として知られるイギリス映画『来るべき世界』(1936)までが見られるとは思わなかったし、さらに、ハワード・ホークス監督、ケーリー・グラント主演の――『赤ちゃん教育』(1938)、『ヒズ・ガール・フライデー』(1939)、『モンキー・ビジネス』(1952)とならぶ――クレイジーな抱腹絶倒のナンセンス・コメディー『僕は戦争花嫁』(1949)まで出た!

 驚異のDVDコレクションだ。




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