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(14)のフリッツ・ラングもトリュフォーの映画にしょっちゅう見えつ隠れつする存在ですが、ひとつだけ、まるでギャグのように明白な目くばせの例を見てみましょう。アメリカ時代のフリッツ・ラングの傑作の1本である『マンハント』(1941)ではヒロインのジョーン・ベネットがハートを矢が射る形の髪留め(ヘアクリップ)をジャック・ホーキンスに買ってもらい、いつも髪につけているのですが、トリュフォーの『恋愛日記』にも同じハートを矢が射る形の髪留め(ヘアクリップ)をした女の子が出てくるシーンがあります。トリュフォーは『マンハント』と同じ髪留め(ヘアクリップ)を見つけたときに、このシーンを思いついたとのことで、キャメラがさりげなくその髪留め(ヘアクリップ)をズームアップして、『マンハント』のジョーン・ベネットとフリッツ・ラングに挨拶を送るのです。『マンハント』と『恋愛日記』のそれぞれのシーンをつづけて見てみましょう。
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| 『家庭』 |
(15)のジャック・タチは、もちろん、ぼくの伯父さん、ユロ氏です。トリュフォーの自伝的シリーズの1本『家庭』にはユロ氏が引用されています。というよりも、ずばりユロ氏が登場するのですが、じつはジャック・タチ本人ではなく、ジャック・タチがかかえている代役、影武者だったそうです。ジャック・タチはそんな代役、影武者を7人も雇っていたそうです。トリュフォーがジャック・タチに「ユロ氏をワンシーンだけ、登場させたいのですが……」と電話したところ、おかかえの代役のひとりを送ってきたとのことです。 |
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