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『トリュフォー,ある映画的人生』
¥1,300(税別)
平凡社 |
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『友よ映画よ,わがヌーヴェル・ヴァーグ誌』
¥1,400(税別)
平凡社 |
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フランソワ・トリュフォーが亡くなってから今年が19年目になるのだが、この4月から14作品が「フランソワ・トリュフォー 映画祭」の形で上映されることになり、そこで、昨年、平凡社ライブラリーで評伝「[増補]トリュフォー、ある映画的人生」を出版したときに、東京・池袋コミュニティ・カレッジで「トリュフォーを観る会」が催され、映画の上映に合わせて講演をしたことを思いだし、そのときのメモをもとにあらためて原稿にしてみた。
フランソワ・トリュフォー――わが人生の映画たち
「わが人生の映画たち」はフランソワ・トリュフォーの映画評論集の題名です。1975年にフランスで出版されました。邦訳は「映画の夢・夢の批評」「わが人生・わが映画」の2冊で出ましたが、じつはあと半分ほど残っていて、これから全訳が「わが人生の映画たち」の題で出ることになると思います。「わが人生の映画たち」は、トリュフォー自選の映画批評集成ですが、その巻頭に、「彼らは生きていて、彼らはわたしに語りかけた」というヘンリー・ミラーの言葉を引用して掲げています。ヘンリー・ミラーの有名な読書遍歴の本、邦訳は「わが読書」ですが、英語の原題は「Books
in my life」、フランス語の訳題が「Les livres de ma vie」、直訳すると「わが人生の書物たち」で、トリュフォーは、ここから自分の映画遍歴を綴った評論集に「わが人生の映画たち」という題をつけたわけです。「彼らは生きていて、彼らはわたしに語りかけた」という「彼ら」とは、もちろん、ヘンリー・ミラーにとっては書物のことですが、トリュフォーにとっては映画のことで、トリュフォーは大変な読書家でもありましたが、ごぞんじのように、映画狂から映画批評家に、そして映画作家になった、いわば映画ひとすじの人生を生きぬいた人です。
そのフランソワ・トリュフォーの映画遍歴のほんの一部を、「彼らは生きていて、彼らはわたしに語りかけた」というその人生の映画たちの記憶の断片を、トリュフォー自身の作品のなかにどんなふうに見出されるかを、見えるものだけなのでほんの氷山の一角にしかすぎませんが、できるだけ映画を見ながら、さぐってみたいと思います。見られる映画にも限度があるので、トリュフォーとヌーヴェル・ヴァーグの創造の秘密を垣間見るというところまではいけるかどうか。とりあえず、トリュフォー作品にその映画的記憶の刻印がはっきり認められる以下のような19項目を立てて検討していきたいと思います。 |
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