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新装なった東京・池袋の名画座「新文芸坐」につい先ごろ初めて入って(「魅惑のシネマクラシックス」特集のときに)、その新しくきれいになった内装はもちろん、大きなスクリーンといい、最高と言っていい映写設備といい、うれしく快いおどろきの一言だった。(映画館のあるビルにたどりつくまでの環境は相変わらずなのだが!)。2本立てで1300円(学割、情報誌割引などのほかに、10名以上の団体割引もある)。5月18日からは映画ファン(といっても日本映画のオールドファンだけかもしれないが)垂涎の「阪妻映画祭」がはじまる。東京では見られないと思っていたので、これは快挙と言いたいくらいのうれしい特集だ。というのも、昨年、こんな記事を新聞で読み、思わず切り抜いておいたのだが、その書き出しはこんな刺激的な一文だったのだ。
日本映画を代表するスター、阪東妻三郎が生まれて今年で100年。それを記念して、23日開幕する京都映画祭(京都市など主催)は、「阪妻百年」と題し、フィルムがロシアで見つかった「狼火は上海に揚る」や、音楽・活弁つきのサイレント作品など12プログラムを特集上映する。(織井優佳、「朝日新聞」2001年9月18日)
膝の関節炎に苦しんでいた私にとっては、京都に行きたしと思えども京都はあまりにも遠かった。それが、「新文芸坐」支配人の永田稔氏によれば(「しねういーくりい」)、「邦画五社が結集してマツダ映画社、京都映画祭の協力を得て、阪妻の愛称で親しまれた阪東妻三郎主演作品など57本を連続上映」するというのだ!
これでは「新文芸坐」に日参しなくてはなるまい。ぜいたくな悲鳴をあげる日々になりそうである。
付記――DVDではマノエル・ド・オリヴェイラ監督の『クレーヴの奥方』(1999)やジャック・ドワイヨン監督の『ラ・ピラート』(1984)も出た。とくに90歳を越えてなお現役のマノエル・ド・オリヴェイラ監督作品は、いま世界で最も若々しく斬新な映画であり、じつはたったいま、私は新作の『家路』(2001)を映画館で見てきたばかりで、衝撃的な感動のあまり言葉もない。
映画の本は記録映画作家の羽田澄子著「映画と私」(晶文社)と遠山純生編「ヴィム・ヴェンダース(全面改訂新版)」(エスクァイアマガジン
ジャパン)が、まだ手つかずのまま、机の上にある。「ヴィム・ヴェンダース」は、『リスボン物語』が近くDVDで発売されるということだから、そのときにはどうしても読まずにはいられないだろう。「e/mブックス」という稀有な現代映画作家論シリーズの1冊だ。
そのうえ、ぐずぐずしていると、待望の宇田川幸洋初の映画評論集が出ることになるだろう。書くものはおもしろいことは誰もが知っているのだが、原稿を書くのが遅く、締め切りに間に合わないことで知られる(私もそのことについては言えた義理ではなのだが!)。いわゆる締め切りのないインターネットマガジン「スロウトレイン」は、じつは宇田川幸洋のためにつくられたものだ(とひそかに私は信じている)。
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『クレーヴの奥方』
監督・脚本:マノエル・ド・オリベイラ
出演:キアラ・マストロヤンニ
1999年/フランス・ポルトガル・スペイン合作
1時間47分
¥4800(税別)
発売:紀伊國屋書店 |
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『ラ・ピラート』
監督・脚本:ジャック・ドワイヨン
出演:ジェーン・バーキン
1984年/フランス映画
1時間22分
¥4800(税別)
発売:紀伊國屋書店 |
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