この原稿がネットにのるころには、「増村保造レトロスペクティブ」の前半がすでに終わっているかと思われるが、後半でまだ『妻は告白する』(1961)、『「女の小箱」より 夫が見た』(1964)、『清作の妻』(1965)、『妻二人』(1967)、『大悪党』(1968)、『大地の子守歌』(1976)、『曽根崎心中』(1978)といった女の力強い美しさをうたった力強い傑作の数々が見られよう。
と、ここまで書いたところで、もう校了ギリギリといったところなのだが、吉村公三郎監督の訃報を聞き、「増村保造レトロスペクティブ」に次いで「吉村公三郎レトロスペクティブ」が急務であることをあえて叫んでおきたい。若尾文子主演の『越前竹人形』(1963)1本だけでも忘れがたい名匠だ。もちろん、戦前の『暖流』(1939)、戦後の『安城家の舞踏会』(1947)といった名作があり、『わが生涯のかがやける日』(1948)という鮮烈な傑作もあり、とキリがないのだが……。
「増村保造レトロスペクティブ」は2001年1月12日まで、渋谷・ユーロスペースにて開催中。「FEATURE
TRAIN」の特集「増村保造が観たい!」もあわせてご覧ください(編集部)