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2003.2.10 UPDATE


取材・文/中村千恵子(編集部)
text by Chieko Nakamura |
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| 友情出演の立川談志とともに |
(C)団鬼六『紅姉妹』製作委員会 |

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−メガホンをとられたのは『紅姉妹』が初めてですが、先生は今までも原作者というかたちで数々の映画に携わってきたわけですよね。そういった経験を経て今回現場に立たれてみて、昔お仕事された監督さんと最近の監督さんとのあいだに、なにか違いのようなものを感じたりはしませんでしたか?
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| S役の椿珠陽(中央奥)と愛染恭子(右奥)に、たくみな筆使いを指導中の鬼六先生。こうして筆やら何やらさまざまな道具を使って、美人女将をいたぶるのです |
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(C)団鬼六『紅姉妹』製作委員会
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若い監督は、あまり本を読まないよね。まぁ、別に読む必要もないからなんだけど。(島崎)藤村とかも読んでないから、僕と話が合わない。あんた自身もほとんど読まないでしょ? 古典は。
−古典となると、授業や課題でしか読んだことはありませんね。
だからね、藤村の「破戒」なんかも読んでないヤツは許さんね。そんなヤツと話してもワカランゆうやつですよ! 昔の監督はね、ある程度は本を読みましたし、昔の映画もよく観てましたしね。今の若い監督には、僕がロックとかなんやの音楽を聴いてもわからないのと同じでね、その古典の良さを知る才能がまったくない。僕のいう昔の話は今の人たちには通用しないし、現在の話になると逆に僕がわからない。そういう差はあると思うね。
今の若手のポルノ小説読んでもね、デルタだのペニスだの、ズバリと書くでしょ? よく書けるよなあ、あんなの、って、僕はもう恥ずかしくて。やっぱり、なんだかんだ言って、僕だったら“若草のような茂み”という風に書きますよ。でもそういう風には面倒くさがって書かないのね…、今の若い人たちは。
だから、描写でエロを感じさせるっていうのは、もうだめなんですよ、今の時代は。だけれど僕は着物の裏地から、腰紐がどうのとか、丸帯締めてだとか、大島紬がどうとかまでね、必ず細かく書くクセがあるんですよ。そういうのを書くと、エロが出て来るんです。でも今のやつらにはそういう描写が理解できないから、簡単にカットしちゃう。彼らには着物よりもパンティー・ストッキングの方がリアルだし、理解できるわけよ。
さらには新聞社のなかに、長襦袢とか腰襦袢とかいう表現をイヤがったりするところもあるの。現代的にスリップとか、パンティストッキングっていう言葉を使ってくれって注文つけてくるところもあるの。僕はそんなのにはエロを感じないわけですよ。エロっていうことになると、おのずと和風和風になるんです。
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