−日本ではこのところ『ベーゼ・モア』(2000)や『ポエトリー、セックス』(2000)といった、女性監督による赤裸々な性表現のある作品が、続々と上映されています。世間体を気にすることなく、積極的に性的題材に取り組む女性監督が世界的にも増加してきているように思うのですが、そういった動向についてはどう思われますか。

 「私は常にどんな場所でも、自分が先駆者でありたいと思っているので、自分の後に多くの人がついてきてくれると気分がいいですね。追い抜かされたりするのは嫌なんですよ(笑)。それは冗談として、恐らく時代の流れの必然性で、そういった映画が生まれてるのではないでしょうか。

 私の場合はテーマよりもスタイルが、他のどの映画にも似ていません。つまり個性的だということです。性に対して大胆に思い切りよくだとか、控えめだとか、表現法の違いは一切関係なくて、ただ自分のスタイルを守りたいと思っているだけです」

−映画の監督以外にも、小説や脚本を執筆されたり多方面で活躍されていますよね。監督が選ぶ題材は性やセックスをあつかったものが多く、フランスをはじめ各国で論議を呼んでいますが、あなたがスタイルを変えることなく突き進んで来れたのは、なぜなのでしょうか。

 「私の方が性的なものにこだわってきたというよりも、社会がそれを束縛したり抑制・抑圧することをやめなかったんだと思っています。私が17歳のときに書いた本は確かに性的だったかもしれませんが、意図的にそうするつもりはありませんでした。たまたま18歳未満購入禁止になっただけだと今は思っています。けれど、その当時は、著作だけでなく自分自身をも社会から禁じられてしまったように感じたのを覚えています。


来日時に行われた女性限定の試写会後、飯島愛さんを交えてのトークショーが行われた。『ロマンスX』をすでに2回観たという飯島さんから“ヒロインがとても純粋だった”との意見に、ブレイヤ監督は“そう感じてくれたのはあなたがピュアな心の持ち主だから”とコメント
 どうしていつも性的なものは特別なものとして扱われなければならないのかと、疑問に思っています。社会の基礎・基本というのは男と女の出会いにもとづいていて、それが全てにつながり発展していくものです。また、男女の出会いや関係というのをたどっていくと、やはり性的なものに行き着きます。

 シンプルで普遍的な事実であるのに、あらためてこうして口に出して説明をするということ自体が、とても妙なことだと感じますし、そのことを騒ぎ立てる社会の方がおかしいんじゃないかと思うこともあります」
 

 

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