2008年03月27日
公開直前!! 『カクトウ便』小阪由佳&甲斐麻美インタビュー
ワケありな荷物を全国どこでも迅速配送! 邪魔する奴らは"格闘"で排除する裏運び屋。その名も「カクトウ便」! 香港アクション映画に精通した谷垣健治がアクションシーンを監督した、痛快無比な路上アクション活劇がついに公開される。3話構成で撮られた同作で、第1話に主演した小阪由佳と、唯一全話へキーパーソンとして登場する甲斐麻美。ノリにノっている2人のアイドルに、映画について直撃した。

「叫んで逃げてる私は、素そのものですね(笑)」――小阪由佳
『カクトウ便』のウリは、もちろん"格闘"。その要素を前面に押し出すべく「ブレイド2」('01)や「カンフーくん」などで手腕を発揮する国際的に有名な谷垣健治がアクション監督を務めた。そのエピソードのひとつに出演しているのが人気アイドルの小阪由佳だ。TVドラマ「アキハバラ@DEEP」で武闘派のメイド役としてアクションシーンを経験したこともある彼女だが…。
「アクションがメインの映画なんですけど……実際、私は今回アクションをしなくていい役だったんです。危険なアクションシーンが多かったですし、他の作品で格闘シーンを経験していたからこそわかるスゴさがあって、『うわっ、そんなことまで!?』ということの連続で。改めてアクションやスタントができる人はスゴイなって感じられた撮影でした。私としては、リアクションにこだわりました(笑)。ハプニングから『いやぁ~!!』って叫んで逃げる姿は、素の私そのもの(笑)。あと、印象に残っているのが、ピチピチのライダースーツを着たこと。すごく動きづらくて、足とかもぜんぜん上がらない(笑)。その格好で門を乗り越えるシーンもあって、そんなに高くないけど上に乗ったときにすごく揺れて。怖くて『もう無理!』って言っても、監督やスタッフさんは『大丈夫!』と言って許してくれない…。30分くらいそのまま固まっていましたね」
アクションではなくリアクションでリアルな演技を披露した小阪。本格派アクション映画のなかにおいて、そのギャップがなんとも心地よい出来になっているので、お楽しみに!

profile
小阪由佳(こさか ゆか)
1985年6月27日生まれ、神奈川県出身。ミスマガジン2004でグランプリを獲得し、グラビアを中心に映画やバラエティに出演。『カクトウ便』では、Vol.1「Battle Run XX」にて、裏の世界の人間とかかわりを持つジャーナリスト志望の女子大生役に挑戦。公式ブログの「ミカヅキオメメ」では特技の料理や趣味の読書など、彼女の素顔が垣間見れる
小阪由佳のYouTube動画はこちら
http://www.youtube.com/watch?v=fdhGllXRkuE
<関連サイト>
『ミカヅキオメメ(公式ブログ)』
http://ameblo.jp/mikazukiomeme/
「最近は、演技で悩むことも幸せに感じちゃう(笑)」――甲斐麻美
3話構成の『カクトウ便』で唯一、全話に登場するのが、女子高生ながらカクトウ便を束ねるリーダー・ユキ役の甲斐麻美だ。役者4年目に突入した彼女は、同作を撮り終えて、自分の“ある変化”に気づいたという。
「演技が“すごく難しい!”と思うと同時に“なんて楽しいんだろう!”とも思えるようになりました。なんでも吸収できるというか、悩んでいることが幸せ(笑)。以前は“ただ楽しいから芝居する”という感じだったんです。でも最近、セリフは覚えられても体が動かないとか、表情がうまく表せないとか、“あれ?うまくできないぞ”って機会が続いて。例えば『カクトウ便』の、ブランコで立ち漕ぎしながら話すシーン。ああいう何気ないシーンが意外と難しいですね。漕ぐことも意識しつつセリフも話さなきゃ!って意識しないといけないし。そういうことが続いて“ああ~! もっと修業しなきゃ!”と思ったり。『妄想少女オタク系』(07)でも、ただ自転車に乗ってニコニコ漕ぐだけとか、何気ないシーンが実は難しい。もっとリアルに、無意識にできたらなぁ…って。と気づけた意味でも、ゆきを演じられたのはすごく嬉しい!」
「もっと自然に何でも演じたい。それがいまの目標ですね。今年は挑戦する年だと思っているんです。人を叱ったりリーダーシップをとったり、そういう演技もゆきがはじめて。私自身は無理だけど(笑)、新鮮!」というポジティブな彼女。今年はドンドン自然な演技力を身につけて、一回りもふた回りも成長するに違いない。

profile
甲斐麻美(かい あさみ)
1987年1月9日生まれ、熊本県出身。2005年に「魔法戦隊マジレンジャー」(05-06)のマジブルー=小津麗役で女優デビュー。以降、『学校の階段』(07)、『妄想少女オタク系』(07)、「女子アナ一直線」(07)など映画やTVドラマへ幅広く出演。またグラビアでも活躍しており、オフィシャルカードコレクション「Smile Again」を5月31日に発売する
甲斐麻美のYouTube動画はこちら
http://www.youtube.com/watch?v=MtdPhn0NjdM
<関連サイト>
『甲斐麻美OFFICIALブログ』
http://www.asami-fan.net/
『カクトウ便』
※3/29(土)~4/11(金) 池袋シネマ・ロサにてロードショー
公式サイト
http://kakutoubin.com/
予告編
http://www.youtube.com/watch?v=imBSHJ1O594
(c)カクトウ便製作委員会
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2008年02月01日
『凍える鏡』主演:田中 圭インタビュー
<後編:田中圭が目指す場所とは…?>
主演映画「凍える鏡」で“心の闇”を抱えた青年・瞬に扮した田中圭。これまでの好感度抜群の役柄や数少ないバラエティ出演で見せてきた彼のイメージとの違いに、驚く人も多いのでは? インタビューでも屈託なく笑うその素顔から、彼の目指す「これから…」を探ってみた!
※2/1UPの“大嶋拓監督作へのアプローチ”に迫るインタビュー前編もチェック!

「青島刑事だったり、Lだったり…。
ある種のヒーロー的な役をやりこなせる力っていうのは
試してみたい、と思う」
HH バラエティ番組への出演や初舞台(注:岩松了演出の『死ぬまでの短い時間』)も経験されてますが、どの現場が一番自分にとってしっくりくると感じられますか?
それは断トツ!でお芝居してる時。バラエティ番組は全くお芝居をしていないから、単純に番組を楽しんでいます。勉強にもなるし刺激も受けます。でもやっぱり自分が本当にいたい場所っていうのは、お芝居の現場ですね。
HH そういう番組で素の自分をさらけだすことに抵抗はないですか?
全然ないです。逆に素の自分をそろそろ隠さなきゃいけないのかなって(笑)。ちょっとやりすぎかなって(爆笑)。これはテレビなんだってことを忘れちゃいけないぞと、たまに思って反省したりするんですよ。
HH 今回の主演映画「凍える鏡」は2~3週間の撮影だったと聞きましたが、1クールのドラマの場合は3ヶ月だったりと、お芝居の撮影期間も長短ありますよね。その違いは感じますか?
結局はどれだけその現場にいられたのかってことだと思うんですよ。例え3日間でも主役で全部のシーンに出番があるというのは、それだけ現場でみんなと過ごせるってことだから…。逆に3ヶ月間関わったとしても、1話1シーンだったりすると、スタッフさんの名前も覚えられなかったりします。ボクは役の大小にはこだわってはいないけど、それでもやっぱり出番があればあるほど、お芝居もいいものができるしスタッフさんとも仲良くなれますよね。
HH …つまり主役をはることの?
楽しさだと思います。その分きっと主役は責任も感じるだろうし、一概には言えないけど…。本当は2、3番手でずっといるのが一番いいのかも(笑)。でもこんなこと言ってちゃだめですね。
HH (笑)…では今後、やってみたい役柄を教えて下さい。
ボク、等身大のキャラクターが本当に多いんですよね。それはそれでやりがいはあるんですけど、“非現実”な設定に憧れます。ようするにボクが昔憧れていた仮面ライダーのような「実際いないだろ!」というヒーロー像というか。
例えば「踊る大捜査線」の“青島刑事”とか、最近で言えば松山(ケンイチ)君がやった“L”だって同じ例ですよね? ああいう非現実的な役をやりこなせる力っていうのは試してみたい、と思う。
HH ヒーローとは意外ですね。
そうですか? でも、映画やドラマではリアリティから離れれば離れるほど、周囲が褒めてくれるもんなんですよ。それはボクの実体験というより、客観的に周りを見ててそう思う。
それにみんなが一番期待しているのは“非現実”なんだと思います。非現実的な役をやれば、それが非現実的であればあるほど、人気もでるだろうし、その役ひとつで一気にスターに駆け上がることもできる。あ別に、スターになりたいと言っているわけじゃないですよ(笑)
HH (笑)…はい。では最後に目指す俳優像というか、10年後のビジョンがあったら教えて下さい。
理想は「目指せ!織田裕二さん!」かな。大沢たかおさんも好きだし、目指したい俳優さんはたくさんいます。 織田さんたちは日本のドラマや映画を引っ張ってきて、数々のステキなキャラクターを生み出していることに憧れるし、いわゆる主役の責任を果たしてきた人達じゃないですか。ボクの中ではヒーローともリンクするし、すごく魅力を感じますね。
【取材後記】
撮影中は「Feel Live~♪」と、織田裕二出演のJRAのCMソングをなぜか口ずさんでいた田中圭。何というかけっこうマイペースなんだなって、その時改めて実感。実は舞台「死ぬまでの短い時間」(独特なハコの雰囲気もよし、昨年の忘れ難い舞台の1本です)もベニサン・ピットに観に行ったのだが、彼はこれまた気負わずナチュラルな演技なんですな~。理論派にして行動派…? ついつい、そのギャップに引き込まれてしまいました!

profile
田中 圭(たなか けい)
1984年7/10生まれ。2000年に俳優デビューし、これまでに約30本のドラマと10本の映画に出演。昨年末は初舞台「死ぬまでの短い時間」(演出:岩松了)にも挑戦した。2/14(木)には、自ら執筆したエッセイや短編映画のDVD付きのファースト作品集「花の周りを飛ぶ虫はいつも」を発売するほか、秋には藤竜也、中谷美紀らと共演する映画「しあわせのかおり」が公開待機中。
★過去の代表作はコチラをチェック
http://www.tristone.co.jp/kei/profile.html
※個人的にはチョイ役ですが綾瀬はるかにチューしちゃう「世界の中心で、愛をさけぶ」と田中圭の役者魂を感じさせる青臭~い青春映画「東京大学物語」を推します!

「凍える鏡」
※1/26(土)より渋谷シネマ・アンジェリカにてロードショー
公式サイト
(C)2007「凍える鏡」製作事務所
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2008年01月29日
『凍える鏡』主演:田中 圭インタビュー
<前編:大嶋拓監督作品と役へのアプローチとは?>
等身大の若者像をナチュラルに体現……コレが“役者・田中圭”の大方のイメージだろう。だが、主演映画「凍える鏡」は、幼少期の虐待が原因で人格障害を抱える青年という実にチャレンジングな役どころ! 「なぜ、今この難役に挑んだのか」ふと頭に浮かんだそんな素朴な「?」から、インタビューを試みた。
※田中圭の“役者論”に迫るインタビュー後編は2/1UP!

「最初は瞬の気持ちが掴めなくて
脚本を片時も離せなかった」
HH まず、今回の出演の経緯を教えて下さい。なぜ、この一見暗く地味な役柄の青年(=瞬)を演じようと思ったのでしょうか?
ボクのマネージャーが大嶋拓監督の世界観が好きで、ファンだったというのが最初のきっかけです。大嶋監督の映画って、観客に「ここまで来いよ」と確実に訴えかけるものがあるけど、答えを簡単にくれる映画じゃないんですよね。
HH 確かに、映画はキャラクターの素顔や真相が徐々に明らかにされていきますよね。瞬の心に根づく“闇”の深さも次第に見えてくる。
もともと脚本を読んだ時に、これって人格障害なのかな?と思ったんですよ。過去の傷を負っていて、ただ自分をうまく表現できないだけじゃないのかと。それに、ずっと虐待を受けて育ってきたある意味“ぶっ壊れている”青年が、突然出会った他人に心を開けるのか? …そんなふうに本来親から与えられるべき愛情を、他人の香澄(=渡辺美佐子)から教わる瞬というキャラクターが、最初は掴めなかったですね。
HH でも映画では、瞬と香澄が計算づくじゃなく近づき合っていく様が自然に映し出されてました。…惹かれあっているとすら思えるほど。
瞬も香澄も、ある意味互いを深く求め合っていますからね。それに、今回脚本を書かれた大嶋監督は、彼らの関係をイメージできるだけの経験があるんだと思うんですよ。実は監督とは現場に入る前から、役柄について何度も話す機会をいただいてたんです。それこそ監督が望む“瞬”像を説明してくれって言われたら、ボクは100点満点をもらえる自信はある。でも、それをボクを通して出せるかといったら話が別で…。それくらい瞬という役は難しかった。
HH …難しいというのは?
瞬の負っている傷がボクには「?」だった。ボクは母親から愛情を受けて育ったし、お陰で今でもいい関係を築けています。だから、最初は瞬になれないような気がして…。
HH その瞬にどうやってアプローチしていったんですか?
結局、本当の意味では瞬の気持ちが分からないから、「数打ちゃ、彼の正解に当たるだろう」みたいな感じで、逆に何パターンも作り出せてしまうというか。大嶋監督の演出に頼ったり、香澄役の渡辺美佐子さんのお芝居を見て動いたり…。
でも、役作りの時も常に本を読んでいないとお芝居に臨めない態勢だったりして。そんな経験、初めてのことでしたね。
HH もともと役を自分で作りこんでから現場に入られるんですか?
役作りは基本的にはしませんね。もともとキャラクターを固めずに、アレコレ想像したり考えたりするのが好きなんです。普通、脚本を読んで一般的に思い描くイメージってあるじゃないですか。でもそういうマニュアル通りの演技って面白くないんじゃないかな。ボク…けっこうひねくれてるんで(笑)
HH そういう演じながら“試してる”時って、素の自分を感じたりしない?
けっこう感じますよ。例えば泣くお芝居で、瞬になっていたとしても客観的に「あ~俺泣こうとしてる」とか思う。映画の中でも鏡をじっと見つめるシーンがあるんですけど「オレ、映ってんじゃん」って、フッと素と役がリンクしたりして…違和感ありましたね。でも、どんな役でもお芝居している自分を客観的に見てる第三者の自分がいる。だから、例えばカメラ位置がかぶってたらスッと動けたりします。
HH その素の自分と役柄ではギャップってあるんでしょうか?
それはあるんじゃないですか(笑)。でもそれが役者としての面白いところですよね。見ている方は役者が演じている役をその人だと思ってみるから。でもだからこそ、裏切れるし、期待にも応えられる。それは役者ならではの特権ですね。
≫2/1UPの後編へ続く
※後編は憧れの役者像やら…田中圭の“素”顔が盛りだくさん。お楽しみに!

profile
田中 圭(たなか けい)
1984年7/10生まれ。2000年に俳優デビューし、これまでに約30本のドラマと10本の映画に出演。昨年末は初舞台「死ぬまでの短い時間」(演出:岩松了)にも挑戦した。2/14(木)には、自ら執筆したエッセイや短編映画のDVD付きのファースト作品集「花の周りを飛ぶ虫はいつも」を発売するほか、秋には藤竜也、中谷美紀らと共演する映画「しあわせのかおり」が公開待機中。
★過去の代表作はコチラをチェック
http://www.tristone.co.jp/kei/profile.html
※個人的にはチョイ役ですが綾瀬はるかにチューしちゃう「世界の中心で、愛をさけぶ」と田中圭の役者魂を感じさせる青臭~い青春映画「東京大学物語」を推します!

「凍える鏡」
※1/26(土)より渋谷シネマ・アンジェリカにてロードショー
公式サイト
(C)2007「凍える鏡」製作事務所
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2007年10月02日
『Wiz/Out』園田新監督インタビュー
誰もいない、ゴーストタウン化した渋谷。渋谷のみならず、東京、いや世界中に人間が存在していなかったら? 自分たちの仲間以外に…。映画『Wiz/Out』は、SF、不条理なサスペンス、青春群像劇、ラブストーリー…とさまざまな要素が入り組んだ形で同居している。ひと言でどんな映画である、とは言い切れないクセのある作品だ。若手監督・園田新に、作品の意図、撮影のアプローチ方法を聞いてみた。こちらもなかなかクセのある面白い青年であった。

いまの日本、いまの自分たち、をとらえている日本映画が正直なかった
-ストーリー的・構成的に入り組んだもので、ジャンル的にもいろんな要素が盛り込まれている。監督の発想の根幹にあったのは?
「確かに見ようによっては、いろんな側面がある映画だと思います。ただ、自分としては軸はひとつなんですね。
ぼく自身常々思っていたことは、自分たちの世代の日本をとらえている映画が無い、ということ。若者や大学生たちの孤独感とか将来への不安…日本人ならではのモラトリアム、人生への焦燥感というものを誰もが抱えているにも関わらず、作品としてはそれ自体を特に取り上げられることがなかったように思います。
そして携帯やメールなどコミュニケーション方法自体は発達しているのに、コミュニケーション不全を起こしている状況。そういう僕が日ごろ感じている現在の日本への想いというか感覚を、自分なりの方法で映像化したかったんです」
-作品は、TVと現実がリンクするパートと、大学生のサークルのパート、という大まかにいうと2部構成の形をとられています。そのあたりの意図は?
「TVのパートは、自分なりのTVの解釈があって、いまの人たちってTVの中で流れている事件や事故を、まったく自分とは関係ないこととして見ていると思います。現実に起こっていることなのに虚構。じゃあ、その曖昧な関係にある現実と虚構とが混在したときの恐怖というのを描いてみようと。
もうひとつのパートでは、若者たちの内面心理について。大学のサークル仲間たちが、普段すごく仲がいいんだけど、彼らも他人に見せている部分と、他人に見せていない部分があって、本人もどっちが本当の自分なのかがわからなくなっている。そうギリギリの心理状態で、世界から人が突然、消えてしまうという極限状態に追い込まれたとき、彼らはどういう行動に出るのか。関係性は継続できるのか。
曖昧な環境、曖昧な精神状態、曖昧な関係性。それがいまの日本で、いまのぼくたちでもあるんですよね」
-そういう感覚的なものをいろんな要素を組み合わせながらまとめていくのは大変だったのでは?
「どうなんでしょう。僕は脚本を書くときに、とくにハコ割りとか書かないんですよ。なんとなく映像があって、それをもとにいろんなアイデアを凝縮させながら、無心で書いていく。「Wiz/Out」は3日間で一気に書きあげました。第一稿は空白の多い、擬音語とか入っている、そんな感じのですけど、大まかな構成はそこで大体固まっていました」
-その最初にあった、なんとなくの映像というは
「自分が渋谷を歩いていたときに、人がいっぱいいるのに、誰もいないような感覚に陥ったときがあって。みんないるようで誰ともつながっていない。それは主人公の一哉の感覚として、劇中で再現しています」
-それが無人の渋谷という映像としても再現されているわけですね。あれはかなり大変だったでしょう
「『Wiz/Out』は自主制作作品なので、当然たくさんの制限があるんですよ。実際、撮影中は自分の仕事もやっていたし、すごく忙しい時期でしたから。それでも、あの“無人の渋谷”というのは映像として、絶対必要なものでした。こじんまりとしたくなかったんですよ。自主制作でもスケール感では負けたくないという。なので、もう必死です。気合ですね(笑)。車とかも止めましたから。止めるときは死んでもいいかなって気持ちで止めます。もう、やるしかねぇだろう、ぐらいの気持ち。撮影は全部そういう気持ちで取り組んでいたので、逆に研ぎ澄まされていって、効率が良かった。今となっては笑い話ですけど、スタッフが(寝不足で)バタバタと倒れていく、そんな現場でしたけど」
俳優たちの化学反応が欲しかったし、ぼくもそれに反応する
-俳優陣にも少し変わったアプローチで、作品に取り組んでもらったと聞きましたが
「出演する俳優たちには、撮影3ヵ月前から具体的な方法で役作りをしてもらいました。映画に登場する大学のサークル“FLAPS”のメンバーとして、SNSに参加したり、ブログを書いてもらったり、役柄の関係性で実際に会ってもらっていたりしていました」
-そのあたりの意図は?
「ぼくとしては役を演じてもらいたいのではなく、役としてそこに居てもらいたかったんです。こういうシチュエーションになったらアナタならどうする? そういう状況下でのリアルな反応を切り取りたかったんですよ。こういう役です、ハイやってみてください、ではなく、役者自身にある程度の幅を持たせて、その化学反応を見たかった」
-役者にそのあたりを委ねる不安はなかったんですか?
「それはもう役者を信じるしかないわけで。オーディションのときに、この人ならできると信じた人を選んだわけですから。オーディションでは、別に演技してもらったりしたわけではないんですね。脚本について話をしたり、役者としての今後を聞いたりして、自分と同調する人を選んだつもりです。なんていうんですかね、作品に対する、役(者)に対する、本気度を見た、という感じなんですかね」
-3ヵ月間の役づくりのなかで、役者間でモチベーション面などのバラつきは?
「それが不思議となかった。役者のなかで他の役のブログとか読んで、自分も負けられない、というせめぎあいになっていたようです。撮影本番では、NGも少なかったですし、自分の思っていた方向にはもっていけたかなと」
-そういう俳優陣の化学反応に対し、監督自身の化学反応は起きなかったんですか?
「いや、起きましたよ。最初の脚本と最後のとでは、変わっていますから。もちろん、軸の部分はブレるわけではないですけど、役者がこういう心境になっていったという部分はやはり掬い取って反映していかないと、リアルな感情の動きとか撮れないですよね」
-このアプローチ方法は今後も続けていきますか?
「どうなんでしょう? 正直、今回だから、今だから、取れた選択肢だとも思っています。自分の年齢のこと、同年代の役者たち、それぞれの想いや気持ち、いろんなものがシンクロしないと出来ないことなのかなとも」
-今後撮っていきたい作品を教えてください
「そうですね、『Wiz/Out』は自分としては見る人を想定したエンターテイメント作品ではあるんですね。だから、次はもっと感覚的なものを作っていきたいです。映像・音楽・感情とかがもっと凝縮された、見る人が“なんだコレは?”と圧倒されるぐらいのもの。そのためには全ての面でのレベルアップが必要だと思っています。自分の作家性をもっともっと突き詰めていきたいですね」

(C)2006 WizOut Project LLP
※10月6日より渋谷ユーロスペースにてレイトショー
PROFILE
園田新/SHIN SONODA
1978年1月19日生まれ。立教大学国際比較法学科卒。大学進学後映画制作に興味を持ち1999年、ニューヨークに留学、映画制作を学ぶ。初監督作品「PRIVATE EYES」がニューヨークで話題となり映画関係者からの推薦を受け国際映画祭に招待される。続く中篇作品「LOVE SQUARE」は多数の国際映画祭にて高い評価を得る。「Wiz/Out」が長編処女作となる。
<関連サイト>
『Wiz/Out』公式サイト
http://www.focus-infinity.com/wizout/
園田新 Official Blog 「Wiz/Out Rules」
http://blog.livedoor.jp/shinsono/
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2007年09月09日
『プライスタグ』今西彩ちゃん14歳インタビュー!(後編)
『プライスタグ』のヒロイン、今西彩ちゃんインタビューの後編です。

-東京で公開されることについてと、あと舞台挨拶はどうでしたか?
「こんなに長い演技をしたことも初めてだったのでうれしかったです。あと、舞台挨拶のときに、自分のことを東京の人が見てくれてる!っていうのもうれしかったです」
-東京の印象は?
「なんかカッコいい。下北沢は初めてでしたけど、狭いところにギュって人がたくさんいてすごかったです。ちょっと自分の格好が田舎っぽかったので、失敗したって思いました」
-将来の夢は?
「私は女優さんとモデルさんが両立できているようなっているのが夢です。伊東美咲さんに憧れているんですけど、私も「今西彩ちゃんみたいになりたい!」ってみんなが思ってもらえるような存在になりたいです」
-普段は何してるの?
「友達と遊んだり、歌にあわせて踊ったりしています。踊ったりするのは好きです」
-じゃあ歌手もがんばれば?
「なりたいんですけど、めっちゃ音痴なんですよ。だから、こんなに音痴でも許してくれるならなりたいですね(笑)」

取材後記:身長154cmの彼女、実際にあってみると、その顔の小ささも影響してか、まさにチビっ子。インタビュー中もクルクル変わる表情がかわいい、まだまだ子供の中学3年生だった。しかし、『プライスタグ』を見たときの印象は、もう少し年上に見えたし、今回撮影した写真を見ても、大人びた印象が…。スクリーンやカメラを通すとガラリと変わる雰囲気に女優としての可能性を感じました…。
profile
今西彩(いまにしあや)
1992年09月18日、大阪府出身。地元関西ではCMなどを中心に活躍。今回、『プライスタグ』ではヒロイン・阪東聡子役に抜擢される。
<関連サイト>
『プライスタグ』
http://homepage1.nifty.com/tollywood/ppp/pricetag/
短編映画間トリウッド
http://homepage1.nifty.com/tollywood/
映画部@トリウッド in 下北沢
http://blog.livedoor.jp/tollywood/
株式会社 創叡
http://www.soei-net.co.jp/
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2007年08月31日
『プライスタグ』今西彩ちゃん14歳インタビュー!(前編)
現在、下北沢トリウッドで公開中の『プライスタグ』で、主人公の少年・正太郎と幼なじみの少女・坂東聡子を演じた今西彩ちゃん。もうすぐ15歳になる彼女は、その『プライスタグ』の舞台挨拶のため、単身、東京へやってきた。初めての映画出演となった『プライスタグ』のこと、今後の夢などについて聞いてみました。

-オーディションでは緊張した?
「結構、緊張する派なんですよ、私。でも、その前にお父さんに「緊張せんと、普通にしときや」と言われていたので、普通に、普通にって思ってオーディションを受けました。友野祐介監督も優しかったので、素の自分を出すことが出来ました」
-撮影はどうだった?
「最初は緊張しました。あと、撮影現場が神戸だったんですね。私は大阪の南のほう出身なので、神戸は上品な町やなぁと思って、それも緊張する原因でした」
「そうですね、神戸だと、地方色が少しは払拭できるかなって思って、撮影場所に選んだんです。京都出身の僕も、神戸には上品な印象を持っていました」(友野監督のフォロー)
-そうですか、こっち(東京)からすると、大阪、京都、神戸はみんな関西であまり変わらなような気がするんですけど…。撮影で失敗とか無かった?
「いっぺん、おなかがグゥーっと鳴って迷惑をかけたときがありました。そのときはおなかがすっごく空いてて」
-それ以外は順調?
「撮影中も同じくらいの男のたちとも仲良くなって順調だったんですけど、途中でモニターを見ることを覚えてしまって。そうすると今まで普通にやってた演技が、上手くいってへんのと違うやろかって不安になってきて、落ち込んだときがありました。あかん、もっと勉強せなっと思って、電車で人間ウォッチングとかするようにしました」
-役柄の坂東は同年代だったので、演じやすかった?
「そうですね。でも、坂東は頭がすごくいいんですよ。私はダメな方なので、頭のイイ子ってどういう風にやればいいんやろうって。その辺が難しかったです」
≫後編へ続く

「DAIGEI FILM AWARD 2007 in Tokyo」で、友野祐介
監督、坂田史志プロデューサーとともに告知舞台挨拶に
登場した彩ちゃん。ちょっと緊張気味でした
<関連サイト>
『プライスタグ』
http://homepage1.nifty.com/tollywood/ppp/pricetag/
短編映画間トリウッド
http://homepage1.nifty.com/tollywood/
映画部@トリウッド in 下北沢
http://blog.livedoor.jp/tollywood/
株式会社 創叡
http://www.soei-net.co.jp/
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