2008年05月09日

『ひぐらしのなく頃に』 TEXT by 廣田恵介

 同人ゲームでありながら口コミで人気を集め、ついにはテレビアニメ化までされた異色ミステリー作品の実写映画化である。今回の映画化に関しては、ファンの一部が「反対運動」を起こした。原作ゲームのキャラクター・デザインは第一印象の違和感が強烈である分、思い入れも強くなる。あのキャラを生身の俳優に演じられるのか、という危惧なら分からなくもない。

 が、キャストは結構がんばっている。主演の前田公貴、松山愛里は映画初出演。特に、ストーリーの途中から性格の豹変する難しい役どころを、松山は堂々と演じきっている。映画全体もメリハリが効いている。怖がらせるシーンでは思い切って照明を変え、部屋の中でも“もや”を発生させるなど、及川中監督の演出はホラーの基本に忠実だ。昭和50年代の怪しげな僻村の雰囲気もベタといえばベタなのだが、中途半端にリアリズムを追求するより、むしろすっきりする。その割り切りは賢明だし、原作のイメージを裏切るものでは決してない。

 つまり、及川監督はいい仕事をしたのである。実写化反対派の皆さんには、キャラが似ている・似ていないなどという次元ではなく、プロの映画監督の仕事っぷりを見て欲しい。

(関連リンク)
『ひぐらしのなく頃に』公式サイト
http://www.higurashi-movie.com/
※5月10日(土)より池袋シネマサンシャインほかにて全国公開
『オヤシロさまドットコム』
http://www.oyashirosama.com/web/

投稿者 mtoda : 23:45 | コメント (0) | トラックバック (0)

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