2008年03月13日
『パンダコパンダ』 TEXT by 廣田恵介
公式サイトにも書かれているが、この作品を楽しむには、制作された1972年に起きた裏事情を知っていた方がいい。もともと、宮崎駿(本作では原案・脚本・画面設定)、高畑勲(演出)、小田部羊一(作画監督)の三人が東京ムービーに集められたのは、『長くつ下のピッピ』アニメ化のためだった。ところが、『ピッピ』の映像化権は取得できず、この三人によって進められていた『パンダコパンダ』の制作が急遽決定したのだ(大塚康生『リトル・ニモの野望』より)。

完成した作品は30分と短いが、そこには『となりのトトロ』の明らかな原型であるパパンダとパンちゃん、いかにも宮崎アニメのヒロインらしい働き者で健気なミミといったキャラクター像を見ることが出来る。また、『ルパン三世』で人気を博していた山田康雄が警官役で登場しているのも楽しいところ。
二作目に当たる『雨ふりサーカス』では、洪水になった町をベッドの船で移動するシーンが出てくる。これは、やはり宮崎駿によってパイロット・フィルムが制作された『リトル・ニモ』のワンシーンを髣髴とさせる。しかし、この作品の何よりの見どころは、ほとんど思いつきのエピソードを連ねたような「他愛のなさ」である。
(関連サイト)
『パンダコパンダ』
http://www.ghibli-museum.jp/panda/
『三鷹の森ジブリ美術館<パンダコパンダ展>』
http://www.ghibli-museum.jp/welcome/exibition/
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