2008年01月29日

『凍える鏡』主演:田中 圭インタビュー
 <前編:大嶋拓監督作品と役へのアプローチとは?>

等身大の若者像をナチュラルに体現……コレが“役者・田中圭”の大方のイメージだろう。だが、主演映画「凍える鏡」は、幼少期の虐待が原因で人格障害を抱える青年という実にチャレンジングな役どころ! 「なぜ、今この難役に挑んだのか」ふと頭に浮かんだそんな素朴な「?」から、インタビューを試みた。
※田中圭の“役者論”に迫るインタビュー後編は2/1UP!

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「最初は瞬の気持ちが掴めなくて
 脚本を片時も離せなかった」

HH まず、今回の出演の経緯を教えて下さい。なぜ、この一見暗く地味な役柄の青年(=瞬)を演じようと思ったのでしょうか?

tanakakei.jpg ボクのマネージャーが大嶋拓監督の世界観が好きで、ファンだったというのが最初のきっかけです。大嶋監督の映画って、観客に「ここまで来いよ」と確実に訴えかけるものがあるけど、答えを簡単にくれる映画じゃないんですよね。

HH 確かに、映画はキャラクターの素顔や真相が徐々に明らかにされていきますよね。瞬の心に根づく“闇”の深さも次第に見えてくる。

tanakakei.jpg もともと脚本を読んだ時に、これって人格障害なのかな?と思ったんですよ。過去の傷を負っていて、ただ自分をうまく表現できないだけじゃないのかと。それに、ずっと虐待を受けて育ってきたある意味“ぶっ壊れている”青年が、突然出会った他人に心を開けるのか? …そんなふうに本来親から与えられるべき愛情を、他人の香澄(=渡辺美佐子)から教わる瞬というキャラクターが、最初は掴めなかったですね。

HH でも映画では、瞬と香澄が計算づくじゃなく近づき合っていく様が自然に映し出されてました。…惹かれあっているとすら思えるほど。

tanakakei.jpg 瞬も香澄も、ある意味互いを深く求め合っていますからね。それに、今回脚本を書かれた大嶋監督は、彼らの関係をイメージできるだけの経験があるんだと思うんですよ。実は監督とは現場に入る前から、役柄について何度も話す機会をいただいてたんです。それこそ監督が望む“瞬”像を説明してくれって言われたら、ボクは100点満点をもらえる自信はある。でも、それをボクを通して出せるかといったら話が別で…。それくらい瞬という役は難しかった。

HH …難しいというのは?

tanakakei.jpg 瞬の負っている傷がボクには「?」だった。ボクは母親から愛情を受けて育ったし、お陰で今でもいい関係を築けています。だから、最初は瞬になれないような気がして…。

HH その瞬にどうやってアプローチしていったんですか?

tanakakei.jpg 結局、本当の意味では瞬の気持ちが分からないから、「数打ちゃ、彼の正解に当たるだろう」みたいな感じで、逆に何パターンも作り出せてしまうというか。大嶋監督の演出に頼ったり、香澄役の渡辺美佐子さんのお芝居を見て動いたり…。
 でも、役作りの時も常に本を読んでいないとお芝居に臨めない態勢だったりして。そんな経験、初めてのことでしたね。

HH もともと役を自分で作りこんでから現場に入られるんですか?

tanakakei.jpg 役作りは基本的にはしませんね。もともとキャラクターを固めずに、アレコレ想像したり考えたりするのが好きなんです。普通、脚本を読んで一般的に思い描くイメージってあるじゃないですか。でもそういうマニュアル通りの演技って面白くないんじゃないかな。ボク…けっこうひねくれてるんで(笑)

HH そういう演じながら“試してる”時って、素の自分を感じたりしない?

tanakakei.jpg けっこう感じますよ。例えば泣くお芝居で、瞬になっていたとしても客観的に「あ~俺泣こうとしてる」とか思う。映画の中でも鏡をじっと見つめるシーンがあるんですけど「オレ、映ってんじゃん」って、フッと素と役がリンクしたりして…違和感ありましたね。でも、どんな役でもお芝居している自分を客観的に見てる第三者の自分がいる。だから、例えばカメラ位置がかぶってたらスッと動けたりします。

HH その素の自分と役柄ではギャップってあるんでしょうか?

tanakakei.jpg それはあるんじゃないですか(笑)。でもそれが役者としての面白いところですよね。見ている方は役者が演じている役をその人だと思ってみるから。でもだからこそ、裏切れるし、期待にも応えられる。それは役者ならではの特権ですね。

≫2/1UPの後編へ続く
 ※後編は憧れの役者像やら…田中圭の“素”顔が盛りだくさん。お楽しみに!

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profile
田中 圭(たなか けい)
1984年7/10生まれ。2000年に俳優デビューし、これまでに約30本のドラマと10本の映画に出演。昨年末は初舞台「死ぬまでの短い時間」(演出:岩松了)にも挑戦した。2/14(木)には、自ら執筆したエッセイや短編映画のDVD付きのファースト作品集「花の周りを飛ぶ虫はいつも」を発売するほか、秋には藤竜也、中谷美紀らと共演する映画「しあわせのかおり」が公開待機中。

★過去の代表作はコチラをチェック
http://www.tristone.co.jp/kei/profile.html
※個人的にはチョイ役ですが綾瀬はるかにチューしちゃう「世界の中心で、愛をさけぶ」と田中圭の役者魂を感じさせる青臭~い青春映画「東京大学物語」を推します!

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「凍える鏡」
※1/26(土)より渋谷シネマ・アンジェリカにてロードショー
公式サイト
(C)2007「凍える鏡」製作事務所

投稿者 mtoda : 13:23 | コメント (0) | トラックバック (0)

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