2007年12月20日
『劇場版 空の境界』 TEXT by 廣田恵介
同人ゲーム『月姫』を大ヒットさせたサークル「TYPE-MOON」の奈須きのこによる小説を、原作どおり全七章で完全アニメ化。

(C)奈須きのこ/講談社・アニプレックス・ノーツ・ufotable
そう言われてもピンと来ない向きもあるかも知れないが、PCゲーム世代にとって奈須きのこはベストセラー作家である。『空の境界』は今でこそ講談社から上下巻で発売されているが、当初は同人小説として売られ、コアなファンから熱狂的支持を得ていたという。
そんな小説のアニメ化なので、アキバ系の特定ファンに媚びた作品を想像するかも知れないが、めまいを覚えるほど重厚で緻密な映像にまずは圧倒される。特に、少女たちが謎の自殺をとげるマンションの不気味さといったら、その色彩・空気感ともに絶品。切れ味の鋭い演出は、最初のワンカットからエンドロール後まで、片時も緊張を途切らせない。
伝奇的なストーリーはやや難解だが、淡々と交わされるダイアローグと緻密に描きこまれた風景が交錯し、独特の陶酔感がある。この第一章は50分の中篇だが、何より“映画”として充実した時間を味わえること請け合いだ。
(関連サイト)
『劇場版 空の境界』
http://www.karanokyoukai.com/
原作『空の境界』
http://www.typemoon.org/kara/
投稿者 mtoda : 23:43 | コメント (0) | トラックバック (0)


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