2007年12月13日

『カフカ 田舎医者』 TEXT by 廣田恵介

わが国のアート・アニメーションの分野で最先端をいく山村浩二、待望の新作である。グロテスクでありながらも、どこか温かみのある絵柄は健在。終始、絶え間なく変化していく色調は、美しくも見るものを不安のふちへと追い込む。

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(C)Yamamura Animation/SHOCHIKU

原作はフランツ・カフカ。ストーリーも難解なら、演出も奇々怪々。キャラクターの頭がひしゃげたり伸びたり、映像は想像もしない方向へメタモルフォーゼする。主人公の老医者が診る患者の少年の傷口など、悪夢に出てきそうな描きこみだ。

確かに、『頭山』でも『年をとった鰐』でも、山村作品の根底には、素朴な残酷さが漂っていたと思う。今回の『カフカ 田舎医者』には、あからさまな残虐性は少ない。かわりに、意味もなく不安な気持ちにさせられ、ひたいに冷や汗が浮かぶほど。21分の上映時間、この窒息しそうな緊張感に耐えられるか、ぜひチャレンジしていただきたい。
『頭山』『年をとった鰐』のほか、新作短編二本が同時上映される。

(関連サイト)
『カフカ 田舎医者』
http://www.shochiku.co.jp/inakaisha/

投稿者 mtoda : 18:25 | コメント (1) | トラックバック (0)

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コメント

わたし、山村さんのアニメが大好きで、「年をとった鰐」もユーロスペースで見ました!! なんか、不思議な絵でいいんですよ。なんとなく怖くもあって、でもやわらかいって言うか、あったかいっていうか(笑)。
実はまだ田舎医者は見にいけてないので、あしたあたり行けたらなって思います!

投稿者 hana : 2007年12月14日 20:33

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