2007年10月03日
『黒帯 KURO-OBI』 TEXT by 水上賢治
このストレートすぎるぐらいど真ん中の題名から、妙に興味が沸いた格闘技ファンは多いはず。でも一方で、ちょっとB級アクション的きな臭さを感じてしまった人もいるのではないだろうか? 結論から言うと、この映画はすべてが“本気”で“本物”志向。格闘技ファンも納得の本格格闘技映画である。

(C)2007 KURO-OBI PARTNERS
物語は単純明快。一子相伝、伝統空手の継承者の証である“黒帯”をめぐり、その道を極めようとする男たちがしのぎを削る。こういっては失礼だが、子供向けヒーロードラマのような装丁だ。でも、そこはさすが長崎俊一監督。『八月のクリスマス』など多彩な作品で力量を発揮してきた彼の確かな演出は、異なる流派の空手有段者を集めた主役キャストから100%以上の魅力と武道の精神、研ぎ澄まされた肉体の躍動感を引き出し、彼らの戦いを完璧な構図とカメラワークで見事に映像へと転化させていく。
そのアクション・シーンはスタイリッシュというよりも泥臭い肉弾戦。でも、その愚直な演出が尋常でない緊迫感をみなぎらせ、肉体と魂のぶつかり合いともいうべきバトルはただただ固唾を呑む。その良さは、女性には理解不能の“男の美学が存在する”としかいいようがない。こんなに男臭ぷんぷんの映画は久しくなかったような気がする。それゆえ、女性からドン引きされそう。でもこの熱さ、男性諸君にはやっぱりたまらないはずだ。
(関連リンク)
『黒帯 KURO-OBI』公式サイト
http://kuro-obi.cinemacafe.net/
※10月13日より銀座シネパトスにてロードショー
投稿者 tkurio : 22:22 | コメント (1) | トラックバック (1)


コメント
この『黒帯』という映画、
格闘シーンももちろん見所でありますが、
より注目は、“武道の空手”としての精神を映画にしたところです。
「空手に先手なし」
これは映画の中の言葉に思うかもしれませんが、
本場沖縄の空手道には実際この言葉が残っています。
今、血なまぐさい試合が好まれる世の中ですが、
スポーツ精神、武道家としての精神、
その心が無い試合というのは、
先だっての亀田大毅の試合のようなものかもしれません。
(ryuQ・桑村)
投稿者 ryuQ・桑村 : 2007年10月17日 15:16
コメントを送ってください