2007年07月13日
『土曜ドラマ ハゲタカ』 TEXT by Hiroko Hattori
今年のドラマ部門の各賞を総ナメし、8月に再放送が決定している傑作ドラマ。とにかく、主演の大森南朋をはじめ、元上司役の柴田恭兵、買収先となるメーカーの会長役の菅原文太の芝居と顔が格別に良い。
3人のセリフの掛け合いは一つとして聞き漏らせない。柴田のサラリーマンものといえば、1994年に公開した映画『集団左遷』の好演が思い出されるが、ドラマのサウンドトラックを聞くだけでもスケール感は映画に匹敵する。この数年、株式買占めによる企業買収はかなり身近な話題として茶の間に届き、物語の核をなす人間模様も、敏腕ファンドマネージャーやエリート銀行員、ジャーナリストに成り上がりのIT社長、と現実に起きているニュースとだぶらせた視聴者が多かったはずだ。ただし、もしこれが、経済用語が流行言葉のように飛び交うだけの人間不在の買収劇であったら、こうもウケまい。
人の心を打ち、突き動かすのは金か、それとも人間の情なのか。『救命病棟24時』、『離婚弁護士』等、専門分野を題材した作品をエンターテイメントに仕立て上げる天才脚本家の林宏司が原作の経済小説を旨く料理した。5月の三角合併解禁でM&A元年とも言われる今年にふさわしく、ドラマ史に残る名作だ。
(関連リンク)
NHK「土曜ドラマ・ハゲタカ」
http://www.nhk.or.jp/hagetaka/
DVD「土曜ドラマ・ハゲタカ」
http://www.nhk-ep.com/view/11795.html
投稿者 slowtrain : 18:09 | コメント (0) | トラックバック (0)



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