2007年07月30日

『陸に上った軍艦』 TEXT by kenji mizukami

95歳を迎えた現在もバリバリの現役で活躍する新藤兼人監督の自身の戦争体験をもとにしたドキュ・ドラマ。失礼に当たるのを承知してあえて言わせてもらうと、新藤監督からの日本人への、いや世界中の人へ向けての痛烈な反戦メッセージといっていいかもしれない。

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(C)ピクチャーズネットワーク

太平洋戦争末期の1944年、すでにシナリオライターとなって映画界入りしていた新藤監督は召集令状を受け取り、32歳にして二等水兵として海軍に入隊。その後、約1年半にわたり軍隊生活を送る。その間に起きた出来事が包み隠さず語られるのだが、そこで浮かびあがるのは戦争ドラマにありがちな、戦地に散った誇り高き兵士の姿ではない。そこにあるのは、18歳の兵長に毎日ビンタを喰らい、“根性がない”と罵られ、気合注入と直心棒で尻を叩かれる最下級の兵士たちの姿。語られる一部始終が、軍の横暴と不条理がまかりとおる社会、戦争の無意味さをなによりも雄弁に物語る。

押し付けがましくいいたくはないが、憲法改正が叫ばれる今だからこそ、新藤監督が語るこの言葉の数々と真実に我々は真摯に向き合わなくてはならない。

(関連リンク)
『陸に上った軍艦』公式サイト
http://oka-gun.com/
※ユーロスペースにて公開中

投稿者 hoga01 : 21:06 | コメント (0) | トラックバック (0)

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