[LOUD MUSIC] アーカイブ

メイン

同じアホなら、踊らにゃそんそん

ヴゴゴゴォォォォォォォ~!


こちらはLIVE会場で僕が発する声。
カラオケでの我が美声をご存知の方は驚かれるかもしれませんが、これホント。
まさにアドレナリン解放状態で放たれる、野獣のごとき咆哮というやつ。


それが13年間待った僕のCARCASSLIVEだった。



彼らのLIVEが行われたのはBIG ROCK STAGEと呼ばれる向かって右側(このイベントは左右2ステージで交互にLIVEが行われる)。おそらく当日の来場者数は1万5千~2万人。ざっと考えるとスタンド席に半分、残りがアリーナに、さらにその右半分がBIG ROCK STAGE側のアリーナスペースにいた計算か。少なく見積もっても3000人超がCARCASSの轟音に呼応し、吼えまくっていたことになる。もちろん、僕も周囲に負けじと吼えまくっていた。このスペースの平均年齢をかなりオーバーさせながら(笑)。


この手のLIVEでのオーディエンスの楽しみ方には2通りがある。見る側とヤル側。ヤル側はいわゆるフロアの賑やかしみたいなもので、盛り上がりの欠ける会場ではアーティストの強力なサポーターといえる。ただ彼らの盛り上げ方はかなり特殊で、サザンオールスターズなどのポップスにみられる“一緒にsing”や、いわゆるビート系ロックのタテノリを煽るわけではない。もちろん教祖様をあがめるようなビジュアル系LIVEの“お手手差し出し求愛ダンス”と同じはずもなく、どちらかと言うと“祭り”に似ている。そう、特に“だんじり”などのケンカ祭りに近い。


初めて見た人は間違いなく驚くはず。「うわ!なんだこりゃ?」と。曲の盛り上がりと呼応し、ぎゅうぎゅう詰めのフロアは中心を開ける形で四方へ押しくら饅頭状態となり、やがて円形の空間が完成。すると興奮した“ヤル側”がそこで乱舞を、いや乱武をおっ始める。その数、40~50人。LIVE鑑賞という建前、暗黙の了解の下で行われるストレス発散&俺様“舞闘”パフォーマンスだ。“見る側”は遠巻きにそれを見物。もちろんステージのパフォーマンスもちゃんと楽しみながら。


ぶんぶん腕を振り回す者、回し蹴りを繰り出す者、タックルしまくる者…。“ヤル側”は“殺る側”、つまり族(やから)となり、周囲などお構い無しに暴れまくる。テコンドー、サンボ、カポエラ、プロレス…総合格闘技の即席バトルロイヤルで、拳をめり込ませ、蹴りを入れあい、ぶちかまされて吹き飛ぶ族たち。未必の殺意漂う狂気の空間は、阿吽の呼吸(?)による乱闘寸止めで曲ごとに収束と拡大を繰り返す。これが一般的な激音系LIVE(特に多いのはハードコア系)での、そしてLOUD PARKでのCARCASSの盛り上がり方だった。


で、僕もここぞとばかりに族となって日ごろのストレスを…というのは冗談。終始“見る側”に徹してました、ホントに。だってLIVE楽しみに行って、青タン作って(下手すりゃ骨折ですから)帰ってくるなんてヤですからね~。吼えながら押しくら饅頭は楽しみましたけど。実は、調子に乗って眼鏡ボロボロ&鼻血で家路に着いた過去がありましてね(笑)。しっかし通常、激音系LIVEはキャパ数百人以下の小屋でしか行われないので、今回の規模で見ることができた“族の大舞闘会”は新鮮&爆笑。まさに“祭り”でした。そういう点でも13年待った甲斐があったというものです。


CARCASSのくれた心地よい耳鳴り(?)に浸りながら、スタンド席で数バンドのパフォーマンスを流し観。そして本日のトリ、SLIPKNOTのご登場。ホラー映画から出てきそうな奇怪なマスクを被った9人編成のラウドメタル・バンドは、とにかくもの凄い人気。非メジャーな出で立ちとは裏腹にビルボードやオリコンチャートも賑わす、超が付くヒットメーカーなのだ。個人的にはメジャーデビューアルバム以外はイマイチ好きになれないが、ファンは最新の4thアルバムまで確実に増加している。


実は数日前、彼らの単独LIVEを観ている。というか初来日以来、毎度観ているのだが、今回も案の定、一番盛り上がっていたのはデビューアルバムからの数曲だった。で、LOUD PARKではどうだったかと言うと、ほとんど同じセットリストで、当然盛り上がり所も同じ。もはや(今では観ることのできなくなってしまった)サザンのコンサートと一緒だ。ま、楽しかったからいいんですけどね(笑)。


そんなこんなであっという間の11時間。激音マラソンは興奮によるアドレナリンの大量分泌で、僕に声帯をぶっ壊させて過ぎ去った。2009年秋、今度はどんなサプライズ・バンドを登場させてくれるのか楽しみ、楽しみ! それまではLIVEハウスとカラオケBOXで汗を流し、衰え行く体力に抗って行くぞ~っと!

投稿者 tkikuchi : 12:36 | コメント (0) | トラックバック

[LOUD MUSIC] アーカイブ

メイン

出会いと13年のブランク

1年ぶりのLOUD PARK

サマーソニックなどとは随分違う空気に包み込まれた会場。周辺の空気が黒、黒、黒の真っ黒なのだ。これはメタル好きなら1枚や2枚は持ってるアーティストTシャツが原因。オーディエンスの98%がポップさゼロの黒Tを着用している(ホンマかいな?)。ざわざわと会場に入っていく殺気立った黒の軍団は、まるでアマゾンの軍隊アリの行進だ。僕もその中の一匹ではあるのだが。


初日のLINE UPは全12バンド。
オープニングからトリまでが、左右2ステージで交互にパフォーマンスしていく。

20:45 | SLIPKNOT
19:35 | DOWN
18:25 | AVENGED SEVENFOLD
17:25 | CARCASS
16:30 | SONATA ARCTICA
15:35 | DRAGONFORCE
14:45 | MESHUGGAH
13:55 | OBITUARY
13:05 | APOCALYPTICA
12:20 | AIRBOURNE
11:40 | SECRET&WHISPER
11:00 | HEAD PHONES PRESIDENT


で、今回、激音LIVEから少々遠ざかってた僕を、問答無用で引き戻したのが9番目での登場となるCARCASS。“リバプールの残虐王”の異名を持つ彼らが、95年の解散から13年(←この数字も◎)を経て復活したからには、行かずにゃいられないってわけです。


しかし、お目当てまでは先が長い。だけど、そこは関西人特有の「チケット分は満喫しなければ!」精神で、聴いたこともないバンドをスタンド席からまったり鑑賞。ところが、これがフェスならではの楽しみのひとつ“新たな出会い”でもあります。


今回一番の“新たな出会い”は4番目のAPOCALYPTICA。バンド名しか知らなかった彼らを目の当たりにして目が点に。北欧フィンランドの4ピース・バンドなんですが、なんとチェロ3人とドラムという前代未聞の構成。「大丈夫か、このバンド。出るフェス間違えたんじゃないの?」と一抹の不安が頭をよぎる。


ところが、LIVEが始まると不安は興奮に早代わり! 曲はヴォーカル無しのインストゥルメンタルながら、そのチェロ・ワーク(というのかな?)はへヴィメタルのギタリストも驚きの早弾き&アクション! ステージの端から端まで駆けまわるわ、ジミ・ヘンのようにのけ反りプレイするわ、およそ“チェロ”という楽器で連想されることのない見事なパフォーマンスとテクニックに会場はくぎ付け。しかも、そのメロディは、そんじょそこらのメタルバンドを遥かに凌ぐパワフルさ。クラシックとメタルの融合、ここに極まれり。これがあるからフェスはやめられない。


“チェロ大暴れ”に心地よい衝撃を受けた頭に、懐かしい曲が飛び込んできた。続くバンド、OBITUARYだ。デスメタルの聖地、フロリダ産の老舗バンドの彼らは、解散、再結成、メンバー交代を経ても終始デスメタルの王道を歩き続けている。重く、早く、激しく、低い。いや~、頑固一徹な音に妙な安心感を覚えました。


で、いくつかのバンドのプレイが終わり、ついに待ってましたのCARCASSです。彼らの音楽はこの日の中で最も激烈なもののひとつで、初期の曲はゴアグラインドの源流、後期の曲は元祖メロディック・デスメタルと呼ばれてたりしてます。要するにどんな音かというと……ここで聞いてみてください(笑)。


へヴィメタルを激烈に先鋭化させながらもメロディアスなギターリフ、ハードコアを倍速再生したような超高速ドラミング、激辛メニューを1ヶ月食べ続けても出そうにないダミ声…もといデスボイスのヴォーカル。これら際物の音が集まって出来上がった、聴いているだけでアドレナリンが出まくる、それがCARCASSの音楽です。


そんでもって復活した彼らのパフォーマンスはというと……見事のひと言につきます。94年の初来日以来、半ば伝説化されていた彼らのLIVEパフォーマンス。13年のブランクをまったく感じさせない各パートの絡み具合は、“勢い”に“技”が加わり、メロディから“味わい”を発散させるまでに進化。1万数千人のオーディエンスを酔わせていました。はい、間違いなく酔わせてました。エブリバディ泥酔です。酩酊者続出です。でなけりゃ、あんな獣のような雄叫びを上げたり、飛び回ったり、人の頭の上で転げまわったり(!)できませんって(笑)。


で、僕はというと…それは次回ということで。

投稿者 tkikuchi : 10:46 | コメント (1) | トラックバック

[LOUD MUSIC] アーカイブ

メイン

LOUD PARKの誘い

突然ですが、僕は激音が好きです。

んなこった、わかとるわい!と、おっしゃる方もいらっしゃると思いますが、改めて言わせてください。

いや~、激音ってホントにすばらしいものですね!

というわけで先日、LOUD PARK 08に行ってきました。


「LOUD PARK」というのは2006年から始まった日本唯一の激音フェスティバル。2001年には「BEAST FEAST」という日本初の激音フェスティバルが誕生し、翌年も開催されたのですが、残念なことにそれっきりで消えてしまい、巷は嘆き悲しむ激音ファンで溢れかえっていました(ウソつけ!)。で、そんな輩たちに救いの手を差し伸べたのが、この「LOUD PARK」なわけです。


アリーナクラスの会場で、朝から晩まで10組前後の激音バンドがパフォーマンスを披露。それが2日間続くという、まさに地獄のような…いや、これ系の音が好きな輩にとっては、天にも昇る至福の体験が満喫できるイベントなわけです。


で、ここでいう“これ系=激音”とは一体どんな音楽なのかと思われる方も多いことでしょう。ということで宇宙一シンプルな説明をさせていただくと…


ハードロック<へヴィメタル<激音


ということです(笑)。カテゴリーの詳細としては、スラッシュメタルからデスメタル、さらにはハードコアやモダンへヴィなどのジャンルで呼ばれる音楽が含まれます。要するに聴きなれない人には「騒音と区別が付かない音楽」と言えるでしょう。


で、10代末期からこれ系の音楽を聴き続けている僕は、前出の「BEAST~」から参戦し続けてるわけです(とは言いつつ去年だけはパスしましたが。だって音が弱かったので)。ま、今年は初日のみの参戦でしたが。

Image3281.jpg

けど、正直言うと最近、これ系のイベントはご無沙汰でして。公私共に忙しいだの、言い訳はいろいろできますが、単に魅力的なものがなかったのがホントのところ。で、足が遠ざかっていた僕を引き付けたもの、それは…? ということで次回から久々の激音体験レポの始まりってことで。

投稿者 tkikuchi : 21:46 | コメント (0) | トラックバック

[LOUD MUSIC] アーカイブ

メイン

激音に国境はナシ! 若者よ叫べ!!(台湾編・完)

「自分の音楽人生に悔いを残したくない」


これは昨年末、無期限の活動休止に入ったロックバンドZIGGYのギター、松尾宗仁氏のコメント。
今後、彼らはそれぞれのアーティスト活動に専念していくとのこと。
バンドで掴んだ栄光と成功に慢心することなく、新たな形(ソロ)でさらなる成長と飛躍を求めた彼ら。
それがどんなに困難なことかはメンバーそれぞれが一番知っているはず。


そうなのだ。
どのような苦境に立とうとも、己の力を信じ、道を切り開いていく、それがアーティストと呼ばれる人々なのだ。
あの時のGRIM FORCEも、まさに“それ”だった。


犬儒さんの放り投げパフォーマンスにより30分早くステージに立つこととなったGRIM FORCE。
会場のオーディエンスは野鳥の会でなくとも数えられるほど。
海外という超アウェイでのこの状況、メンバーの不安は計り知れなかったはず。
だが


「でも、そんなの関係ねぇ~!!!」


と言わんばかりに彼らはパフォーマンスを開始した。
犬儒さんが作り上げた閑散としたフロアの空気をGRIMの咆哮が切り裂く。
たまたま残っていたオーディエンスは、思いもかけない激音にしばし呆然。

P7300554.jpg

ところが、しばらくすると彼らは上半身を揺らし、GRIMの放つ分厚く激しいリズムに呼応していく。
これが音楽の、いやアグレッシヴなスピードと音圧でアドレナリン放出をうながす、スラッシュメタルの醍醐味だ。

オープニングを終えた彼らは、にわか仕込みの北京語でMCに挑戦。
ところどころ失笑を買いながらも、つかみとしてはまずまず。
気付けば、フロアのオーディエンスは50名ほどにまで増えている。
タイムテーブル上のGRIMの出番はまだだが、山頂(石舞台)からの轟音に誘われてきたか。
このチャンスを逃さぬよう、すかさず次の曲に突入するGRIM FORCE。

P7300549.jpg

やがてフロアには、激音の衝撃に身を震わせ、全身で興奮を表現するオーディエンスのうねりが出来上がっていった。
ヘッドバンギング、ダイブ、モッシュ、スクリーム、そして飛び散る汗。
GRIM FORCEの代表曲「God cries! World dies!」がラストを飾る頃、フロアは300名以上のオーディエンスでごった返し、カオス状態に。

P7300598.jpg
P7300624.jpg
P7300607.jpg

こうしてGRIM FORCEの台湾初遠征は完全燃焼で幕を下ろした。
日本からやって来た未知なるスラッシュメタルバンドに魅了されたオーディエンスは、興奮冷めやらぬままGRIMの物販ブースに来ては握手を求め、台湾の物価としては少々高い彼らの1stアルバムを買い求めていた。

P7300634.jpg

GRIM FORCEの反響は予想以上に大きく、それは彼らが翌年の屋台開唱にオファーされたことからもわかる(この時の模様はまたの機会に)。
そしてこれ以降、数度の台湾ツアーを経て、昨年夏にはスラッシュメタル界の重鎮TESTAMENTと北京で共演を果たすなど、彼らの活動は一層グローバル化している。


幾多のメンバー・チェンジを繰り返しながら、世界へ道を切り開いていくGRIM FORCE。
バンドのアナウンスによると、8年ぶりとなる待望のNEWアルバムが今年リリースされるという。
2008年、GRIM FORCEは新作を引っさげ、さらに大きく、世界に羽ばたいていくに違いない。


音楽人生に悔いの“カケラ”をも残さぬために。

投稿者 tkikuchi : 09:44 | コメント (0) | トラックバック

[LOUD MUSIC] アーカイブ

メイン

激音に国境はナシ! 若者よ叫べ!!(台湾編②)

屋外型音楽フェスティバル。
日本でもFUJI ROCKやサマーソニックのおかげで定着してきた、これらの音楽イベントの魅力はなんと言っても、数多くのアーティストの音を生で体感できることだろう。
名前も聞いたことのないアーティストの、未知なる音に触れて、新たな扉を開くことがある。
この出会いこそ、フェスの醍醐味であり、もっとも刺激的なところだ。
おそらくこの日、屋台開唱に集まってきたオーディエンスの何割かも同じような期待に胸を膨らませていたと思う。
何を隠そう、この僕自身がそうだったのだから。


GRIM FORCEがリハを終えたのは15時すぎ。
トリ前である彼らの出番は、なんと22時前。
日本なら遅めのアンコールの時間だ(笑)。
ま、3日連続で行われるこの屋外フェスは、毎日の開演が夕方からなので仕方ない。
それは真昼スタートだと、夕方前までに会場が熱射病で倒れたオーディエンスで埋め尽くされるからだ。
そしてついにフェス2日目が、日本人にとっては倒れそうなほどに暑い夕方からはじまった。


現地のインディーズ・バンドが元気良く、ロックをかき鳴らす。
2バンドほど見てから、別のステージに移動した。
“火舞台”“風舞台”“森舞台”…ステージ名からも想像できるように、各舞台ではそれぞれの音楽ジャンルを色濃く出すアーティストが登場するのだ。
ポップス、フォーク、テクノなどの様々なステージで、台湾だけでなく、韓国、シンガポール、アメリカなどのアーティストがパフォーマンスを披露している(ちなみにこの年はリサ・ローブも参加/写真下)。


P7290478.jpg

P7310700.jpg

北京語のMCに、英語の歌詞。
日本語もろくにわからない僕にとって、わかるはずのない言葉たちだが、不思議と肌で理解できている気になれる。
これが音楽の持つ力なのだと改めて実感。
普段は全く聞くことのないジャンルの音楽が、幾分涼しくなった夕暮れの空気と共に、何の抵抗もなく体の中へ流れ込んでくる。
この開放感が、屋外フェスならではの快感だ。


いくつかのアーティストをハシゴしているうちに日は沈み、各ステージのライトが木々に囲まれた公園の闇のあちこちで輝きを放っている。
時間は21時すぎ。
石舞台に戻ると、GRIMのメンバーが舞台袖から、前のバンドのステージを見ていた。
ん? なんだか会場の空気が妙だ…。
それはステージの男性ソロアーティスト「犬儒」のパフォーマンスによるものだった。


ギター1本のみで奏でられる楽曲は、アーティスト名が物語るように自然と一体化したかのようなシンプルなもの。
しかしそれはフォークソング的ではなく、もっと激しく叫び続けられるパンクロックに近い。
北京語の持つアクセントの力強さも加わり、アジアチックなオーラまで発散されている。
そう、その姿は、まるで怒り狂ったシャーマンのようだ。
奇妙なパフォーマンスにあっけに取られていると、突然、彼は演奏を止めた。
何かの演出か?と期待するオーディエンス。
しかし彼は無言のままステージを降りる。


?????

何事が起こったのかわからない会場が、ざわつき始める。
そしてステージライトが消え、BGMが流れ出す。

「え?もしかして終わり?」
「だってまだ15分ぐらいしかやってないよ」
「曲も4曲ほどだし…」
「つーか、次、(GRIMの)出番じゃん!?」
「えー!!!!!」

そう、犬儒さん(?)のパフォーマンスは、あれで終わったのだ。
聞くところによると、彼は気分屋として有名だそうで、この日も何かが気に食わなかったのか、さっさと切り上げられたそうだ。
きっと神が降りてこない日は、パフォーマンスにも気合が入らないのだろう。
しかし、神が降りてこようが、こまいが、持ち時間は守ってもらいたい。
待機しているこちら(GRIM)の都合ってものもあるのだ。


本来の時間より30分早いスタート。
この時間、本来のタイムスケジュールで他のステージを見に行っているGRIMのファンもいるはず。
日本から来た未知なるスラッシュメタルバンドをお目当てに、このフェスに来ているキッズも多いのだ(たぶん)。
しかし運営サイドは躊躇なく、GRIMにスタンバイを指示。
慌ててステージでチューニングを開始するメンバー。


気が付けば、犬儒さんの“放り投げLIVE”に興ざめしたオーディエンスは、他のステージへと散って行ってるではないか!
しかも本来のタイムテーブルでは、まだ犬儒さんの持ち時間。
GRIM目当てのファンだけでなく、人が集まってくる気配はまったくない。
オーディエンスの数はざっと25人というところか。

P7290462.jpg

はてさて、どうする、GRIM FORCE!?

投稿者 tkikuchi : 19:04 | コメント (0) | トラックバック

[LOUD MUSIC] アーカイブ

メイン

激音に国境はナシ! 若者よ叫べ!!(台湾編①)

前回の韓国LIVEネタに続いて、今回は台湾での激音体験から。

2005年、夏。
僕は台北にいた。
もちろん愛すべきGRIMFORCEのメンバーと共に。
それは7月30日、野台開唱でのこと。


野台開唱とは1995年から続く、台湾を代表するの野外音楽フェスのひとつ。
台北市の圓山駅にある児童公園(小高い丘や林もある巨大な緑地公園)に複数のステージを設けた、プチFUJIROCKとでも呼べそうなイベントだ。
いや、むしろ熱い台湾の夏をさらにヒートアップさせる、“灼熱のサマーソニック”の方が近いかもしれない。

そんなフェスからGRIM FORCEに突然、出演オファーが来たことが発端だった。
彼らの参加するステージは“石舞台”。
その名の通り“ロック・ステージ”と呼ばれる、フェスの中でも最もアグレッシブなアーティストがそろうステージだ。

しかも、驚くべきは、その扱い。
なんと、彼らはいきなりトリ前でエントリーされたのだ。
同ステージで最も集客力のあるアーティストの直前にパフォーマンスを披露すると言う、驚きの高待遇!
一介のインディーズ・バンドにとって夢のような話である。


P7300521-02.jpg

「以前の韓国遠征の効果が出てきたんかな?」
「日本での地道なLIVEが花開いたんやで、きっと」
「このままアジアで売れて、凱旋帰国ってか?(笑)」
「いや、世の中そんなに甘くないで。何かあるよ…」
「そんな怖いこと言わんといてや…」

と、一喜一憂していたメンバー。
後日、招聘側のスタッフから聞いた話しでは、GRIMのホームページで曲を聞いてオファーを決めたという、しごく単純なことだったそうな。
しかし、インディーズでがんばっているミュージシャンにとって、いや、そうでなくとも、この話が如何に奇跡に近いことかはわかるだろう。
こうして“狐につままれる”ようにして、彼らは台湾にやって来たのだった。

もちろん僕は記録係として、デジカメ&ビデオカメラのフル装備で同行。
さらには仕事柄、台湾にちょくちょく来ていたため、不慣れな案内役も兼任して。
彼らのリハを撮って、CDやTシャツなどの物販ブースも設営。
我ながら慣れたものだと感心するばかり。


P7300514.jpg

そして、いよいよ初めての台湾LIVEの幕があけました!
ということで続きは次回!!

投稿者 tkikuchi : 23:17 | コメント (0) | トラックバック

[LOUD MUSIC] アーカイブ

メイン

激音に国境はナシ! 若者よ叫べ!!(後編)

LIVEとコンサート。
明確な定義はないようだが、私的な感覚では前者は“立ちっ放し”で、後者が“座ることもできる”ってなところだろうか。
もちろん僕が良く行くのは、LIVE。

激しいリズムに合わせてステップを踏み、頭をシェイクさせ、腕を突き上げ、雄叫びを上げる。
さすがに10代の体力には敵わないが、汗の量なら負けちゃいない(ってオイオイ…)。
それだけにLIVE後のビールの美味いこと美味いこと。
これだけは10代にゃ味わえない快感ね(違法はいかんよ、違法は)。

で、生まれて初めての韓国LIVE後の美酒も最高だったわけです。
ということで後編のはじまり、はじまり~。


それはGRIM FORCEを含む全出演バンドとの打ち上げで、真夜中までの大宴会。
豚専門の焼肉屋(韓国では牛よりもポピュラーで美味い!)に集まったのは、ざっと50人。
日本同様、ビールで乾杯し、その後は韓国焼酎のオンパレード。
どのバンドのメンバーもステージの緊張から解き放たれた反動で、飲むわ飲むわ。
その勢いに圧倒されっぱなしの僕の前には、いつの間にやらマッコルリがずらり。
どこの国の若者もチャンポンが好きなようで、気がつけばGRIMのメンバーもあらゆる酒をイッキしている。


DSCF0087.JPG


たぶん韓国の若者の飲みっぷりは同世代の日本人を遥かに超えている。
そんな勢いなのだ。

やがてイイ感じに酔いも回ってきて、あちこちのテーブルで若者たちはトークに突入していた。
もちろんそれは我々GRIMテーブルも例外ではなく、様々な韓国のバンドのメンバーがやって来ては、機材のこと、テクニックのことなどを語り合っていた。
コミュニケーションは基本的に片言の英語。
時々、韓国語や日本語を織り交ぜながらも、一所懸命に身振り手振りで意思の疎通を図っている。
そして僕は1人の青年に問いかけられた。

「日本ではいつまでバンドを続けられるの?」

最初、彼の質問の真意がわからず、「もちろんメンバーが続けたいと思う限り続けられるよ」と僕。
すると彼は「羨ましいな」とひと言。

彼:「僕らのバンドは今年限りで解散なんだ」
僕:「そうなんだ? なぜ解散するの?」
彼:「ドラムとボーカルが続けられなくなるから」
僕:「新しいメンバーを探してみたら?」
彼:「僕も来年には(バンドを)できなくなるし」
僕:「そうなの?就職するの?」
彼:「いや、兵役さ」

僕は己の浅はかな言葉を後悔した。
そうなのだ。
彼らには兵役がある。
それは青春の一時期を、社会生活から切り離された“軍隊”という組織の中で暮らすこと。
それゆえ、彼らは大好きなバンド活動を中断せざるをえないのだ。
もちろん兵役終了後、再結成する者もいるが、それは極めて少ない。


DSCF0089.JPG


なんだか彼らの飲みっぷりに納得してしまった。
彼らには、きっと“今”が一番大切なんだと思う。
そのためには、なりふりなんて構ってられないのも当然だろう。
“兵役逃れ”で話題となった韓流スターの胸の内が少しわかったような気がした。

投稿者 tkikuchi : 21:58 | コメント (0) | トラックバック

[LOUD MUSIC] アーカイブ

メイン

激音に国境はナシ! 若者よ叫べ!!(前編)

韓国映画の本の編集をやり始めた頃、仕事とは関係ナシに韓国へ行くことがあった。

我が人生において、最も愛すべき日本のバンド、GRIMFORCEの初海外遠征に同行したのだ。
時は2004年3月13日。
ソウル中心部から少し外れた、若者の街・新村(シンチョン)でLIVEは行われた。


実はこの時の経験は、僕の中の“韓国観”に大きな影響を与えている。

今回はこれについて語ってみようと思う。


そもそもGRIMFORCEとは?という方々がほとんどだと思う。
オールドスクールなスラッシュメタル遺伝子を継承するバンド、それがGRIMFORCEだ。
詳しくは下記をご参照いただきたい。

<オフィシャル・ホームページ>
http://www.grimforce.com/
<インタビュー記事>
http://channel.slowtrain.org/culture/underworld/002/index1.html


80年代スラッシュメタルで人生観を変えられた僕は、ジャストミートな音を出す彼らをデビュー直後から追っかけていた。
大阪出身のバンドゆえ、そのLIVEをほとんど観に行っていた僕はいつのまにか彼らと親しくなり、ある日こう語りかけられた。


「今度、初の海外遠征で韓国に行くんすけど、一緒に行きます?」


断る理由などあろうはずもなく、遠征への同行を快諾。
こうして向かったのが前出、新村のLIVEハウス「QUEEN LIVE HALL」だ。

DSCF0030-02.jpg

LIVEは「TRENDKILL EXTREME FEAST vol.6」と銘打たれたメタル・イベントで、日本でも知られる韓国のバンド、HOLY MARSHをトリに、GRIMはトリ前を受け持つことに。
さらに現地のバンド、MAGWI、SILENT EYE、DARK AMBITION、DESPERADOと、千葉から参戦した新鋭バンド、POWER GATESも加わっての激烈なメタルバトルにコリアン・キッズは大興奮。
初遠征とは言え、外タレ扱いのGRIMへの期待は特に大きく、トリの面目を潰しそうなほどだった。

DSCF0052.JPG

こうしてイベントは大盛況で幕を下ろした。
初の海外遠征を無事に終えたGRIMFORCEのメンバーも安堵の表情に。
イベント中、ホールでキッズと飛び跳ねていた僕は、激音好きに日本も韓国も違いがないことを肌で感じさせられた。
しかし僕の“韓国観”に大きな影響を与えたのは、このLIVEそのものではない。
それについては後編で語りたいと思う(笑)。

投稿者 tkikuchi : 20:43 | コメント (0) | トラックバック