激音に国境はナシ! 若者よ叫べ!!(台湾編・完)

「自分の音楽人生に悔いを残したくない」


これは昨年末、無期限の活動休止に入ったロックバンドZIGGYのギター、松尾宗仁氏のコメント。
今後、彼らはそれぞれのアーティスト活動に専念していくとのこと。
バンドで掴んだ栄光と成功に慢心することなく、新たな形(ソロ)でさらなる成長と飛躍を求めた彼ら。
それがどんなに困難なことかはメンバーそれぞれが一番知っているはず。


そうなのだ。
どのような苦境に立とうとも、己の力を信じ、道を切り開いていく、それがアーティストと呼ばれる人々なのだ。
あの時のGRIM FORCEも、まさに“それ”だった。


犬儒さんの放り投げパフォーマンスにより30分早くステージに立つこととなったGRIM FORCE。
会場のオーディエンスは野鳥の会でなくとも数えられるほど。
海外という超アウェイでのこの状況、メンバーの不安は計り知れなかったはず。
だが


「でも、そんなの関係ねぇ~!!!」


と言わんばかりに彼らはパフォーマンスを開始した。
犬儒さんが作り上げた閑散としたフロアの空気をGRIMの咆哮が切り裂く。
たまたま残っていたオーディエンスは、思いもかけない激音にしばし呆然。

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ところが、しばらくすると彼らは上半身を揺らし、GRIMの放つ分厚く激しいリズムに呼応していく。
これが音楽の、いやアグレッシヴなスピードと音圧でアドレナリン放出をうながす、スラッシュメタルの醍醐味だ。

オープニングを終えた彼らは、にわか仕込みの北京語でMCに挑戦。
ところどころ失笑を買いながらも、つかみとしてはまずまず。
気付けば、フロアのオーディエンスは50名ほどにまで増えている。
タイムテーブル上のGRIMの出番はまだだが、山頂(石舞台)からの轟音に誘われてきたか。
このチャンスを逃さぬよう、すかさず次の曲に突入するGRIM FORCE。

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やがてフロアには、激音の衝撃に身を震わせ、全身で興奮を表現するオーディエンスのうねりが出来上がっていった。
ヘッドバンギング、ダイブ、モッシュ、スクリーム、そして飛び散る汗。
GRIM FORCEの代表曲「God cries! World dies!」がラストを飾る頃、フロアは300名以上のオーディエンスでごった返し、カオス状態に。

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こうしてGRIM FORCEの台湾初遠征は完全燃焼で幕を下ろした。
日本からやって来た未知なるスラッシュメタルバンドに魅了されたオーディエンスは、興奮冷めやらぬままGRIMの物販ブースに来ては握手を求め、台湾の物価としては少々高い彼らの1stアルバムを買い求めていた。

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GRIM FORCEの反響は予想以上に大きく、それは彼らが翌年の屋台開唱にオファーされたことからもわかる(この時の模様はまたの機会に)。
そしてこれ以降、数度の台湾ツアーを経て、昨年夏にはスラッシュメタル界の重鎮TESTAMENTと北京で共演を果たすなど、彼らの活動は一層グローバル化している。


幾多のメンバー・チェンジを繰り返しながら、世界へ道を切り開いていくGRIM FORCE。
バンドのアナウンスによると、8年ぶりとなる待望のNEWアルバムが今年リリースされるという。
2008年、GRIM FORCEは新作を引っさげ、さらに大きく、世界に羽ばたいていくに違いない。


音楽人生に悔いの“カケラ”をも残さぬために。

投稿者 tkikuchi : 2008-2-14-09:44 | コメント (0) | トラックバック