激音に国境はナシ! 若者よ叫べ!!(台湾編②)

屋外型音楽フェスティバル。
日本でもFUJI ROCKやサマーソニックのおかげで定着してきた、これらの音楽イベントの魅力はなんと言っても、数多くのアーティストの音を生で体感できることだろう。
名前も聞いたことのないアーティストの、未知なる音に触れて、新たな扉を開くことがある。
この出会いこそ、フェスの醍醐味であり、もっとも刺激的なところだ。
おそらくこの日、屋台開唱に集まってきたオーディエンスの何割かも同じような期待に胸を膨らませていたと思う。
何を隠そう、この僕自身がそうだったのだから。


GRIM FORCEがリハを終えたのは15時すぎ。
トリ前である彼らの出番は、なんと22時前。
日本なら遅めのアンコールの時間だ(笑)。
ま、3日連続で行われるこの屋外フェスは、毎日の開演が夕方からなので仕方ない。
それは真昼スタートだと、夕方前までに会場が熱射病で倒れたオーディエンスで埋め尽くされるからだ。
そしてついにフェス2日目が、日本人にとっては倒れそうなほどに暑い夕方からはじまった。


現地のインディーズ・バンドが元気良く、ロックをかき鳴らす。
2バンドほど見てから、別のステージに移動した。
“火舞台”“風舞台”“森舞台”…ステージ名からも想像できるように、各舞台ではそれぞれの音楽ジャンルを色濃く出すアーティストが登場するのだ。
ポップス、フォーク、テクノなどの様々なステージで、台湾だけでなく、韓国、シンガポール、アメリカなどのアーティストがパフォーマンスを披露している(ちなみにこの年はリサ・ローブも参加/写真下)。


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北京語のMCに、英語の歌詞。
日本語もろくにわからない僕にとって、わかるはずのない言葉たちだが、不思議と肌で理解できている気になれる。
これが音楽の持つ力なのだと改めて実感。
普段は全く聞くことのないジャンルの音楽が、幾分涼しくなった夕暮れの空気と共に、何の抵抗もなく体の中へ流れ込んでくる。
この開放感が、屋外フェスならではの快感だ。


いくつかのアーティストをハシゴしているうちに日は沈み、各ステージのライトが木々に囲まれた公園の闇のあちこちで輝きを放っている。
時間は21時すぎ。
石舞台に戻ると、GRIMのメンバーが舞台袖から、前のバンドのステージを見ていた。
ん? なんだか会場の空気が妙だ…。
それはステージの男性ソロアーティスト「犬儒」のパフォーマンスによるものだった。


ギター1本のみで奏でられる楽曲は、アーティスト名が物語るように自然と一体化したかのようなシンプルなもの。
しかしそれはフォークソング的ではなく、もっと激しく叫び続けられるパンクロックに近い。
北京語の持つアクセントの力強さも加わり、アジアチックなオーラまで発散されている。
そう、その姿は、まるで怒り狂ったシャーマンのようだ。
奇妙なパフォーマンスにあっけに取られていると、突然、彼は演奏を止めた。
何かの演出か?と期待するオーディエンス。
しかし彼は無言のままステージを降りる。


?????

何事が起こったのかわからない会場が、ざわつき始める。
そしてステージライトが消え、BGMが流れ出す。

「え?もしかして終わり?」
「だってまだ15分ぐらいしかやってないよ」
「曲も4曲ほどだし…」
「つーか、次、(GRIMの)出番じゃん!?」
「えー!!!!!」

そう、犬儒さん(?)のパフォーマンスは、あれで終わったのだ。
聞くところによると、彼は気分屋として有名だそうで、この日も何かが気に食わなかったのか、さっさと切り上げられたそうだ。
きっと神が降りてこない日は、パフォーマンスにも気合が入らないのだろう。
しかし、神が降りてこようが、こまいが、持ち時間は守ってもらいたい。
待機しているこちら(GRIM)の都合ってものもあるのだ。


本来の時間より30分早いスタート。
この時間、本来のタイムスケジュールで他のステージを見に行っているGRIMのファンもいるはず。
日本から来た未知なるスラッシュメタルバンドをお目当てに、このフェスに来ているキッズも多いのだ(たぶん)。
しかし運営サイドは躊躇なく、GRIMにスタンバイを指示。
慌ててステージでチューニングを開始するメンバー。


気が付けば、犬儒さんの“放り投げLIVE”に興ざめしたオーディエンスは、他のステージへと散って行ってるではないか!
しかも本来のタイムテーブルでは、まだ犬儒さんの持ち時間。
GRIM目当てのファンだけでなく、人が集まってくる気配はまったくない。
オーディエンスの数はざっと25人というところか。

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はてさて、どうする、GRIM FORCE!?

投稿者 tkikuchi : 2007-11-20-19:04

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