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大槻寛宏支配人インタビュー
劇場スタッフ座談会
ポレポレ東中野オープンまでの60日間
1.オープン3ヶ月前
2.宣伝会議1
3.改装工事
4.宣伝会議2
5.新劇場完成
6.オープン初日
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ポレポレ東中野とは
更新日:2003.11.14
取材・文/戸田美穂(編集部)


(ポレポレ東中野プロデューサー(≒支配人)/トリウッド代表)
 1967年、長野県生まれ。成城大学経済学部卒業後、92年3月より渡米。米イリノイ州にあるコロンビア・カレッジ・シカゴ 映画ビデオ学部映画学科にて2年間映画制作について学んだ後、94年8月に帰国。その後、専門学校(東京ビジュアルアーツ)の講師を務める傍ら、1999年12月に日本初の短編映画専門館“トリウッド”をオープンする。
 本橋成一氏(“ポレポレ東中野”オーナー)の知り合いだった製作プロデューサーを介して“ポレポレ東中野”の支配人公募(既報)を知り、書類選考⇒面接という他の応募者と同様の手順を経て、今回の就任に至る

 「映画ファンにとって、ミニシアターは聖域のような扱われ方をすることがあるけれど、むしろラーメン屋に近い存在だと思うんです」。大槻貴宏氏との付き合いは99年12月にオープンしたトリウッドの取材を通じてもう3年になるが、思い返してみると大槻氏から“ラーメン屋”というキーワードを幾度となく聞いた気がする。ほかに“アミューズメントパーク”“自主映画”といった単語も大槻氏が常日頃から口にするが、実はこれらの言葉にこそ彼が理想とする映画館像が集約されているのだ。映画興行界に一石を投じるべく“ポレポレ東中野”を始動させた大槻氏に、オープンを間近に控えた8月11日、我々はインタビューを試みた。


映画館だって“ラーメン屋”と同じ小売店。
美味しいと思ってもらう努力をし続けなきゃ。


Q.大槻氏がポレポレ東中野のプロデューサーに決定したと聞いて、まさに“寝耳に水”本当に驚きました。まずお伺いしたいのですが、トリウッドとの兼任なんて本当に可能なんでしょうか?

ポレポレ東中野前の道路で、バイクにまたがる大槻氏をキャッチ! これから下北沢のトリウッドまでバイクを飛ばします
A.もともと“トリウッドの営業時間外で出勤する”という条件のもとで契約したんです。だから常勤するスタッフが実質の支配人で、僕はプロデューサーと公言しているんですよ。
 トリウッドの休館日である火曜日は一日中ポレポレ東中野にいますが、それ以外は朝10時からトリウッドの開館時間(※平日昼3時/土日昼0時)までが勤務時間ですね。毎日バイクで東中野から下北沢まで移動してます。基本的に休みなしなんですよ、ホント貧乏暇なしで…(笑)。


Q.でもトリウッドと兼任してまで、ポレポレ東中野のプロデュースにこだわったのは何故なんでしょう。

A.もともとインディーズバンドにとってのライブハウスのような場所がつくりたくて、トリウッドをオープンしたんです。それに僕は“自主映画”という言葉が嫌いで。だって自主音楽とか自主演劇っていう言い方はしないじゃないですか。インディーズバンドと違って、“自主映画”という名前に甘えて、映画を作るだけで満足している作り手があまりに多いと思うんですよ。映画監督である以上、自分の作品をどうやって知ってもらうか、次につなげてゆく意識が絶対に必要なんです。
 だからこそトリウッドで新人を発掘(※スニーク・プレビュー)して、ポレポレ東中野で長編デビューさせてっていう、実績次第でメジャーを目指してゆける階段のようなシステムを作れたらと思って。


Q.トリウッドは日本唯一の短編映画専門館として他と差別化ができていますが、ポレポレ東中野は激戦区といわれる東京のミニシアター業界に参入するわけですよね。ライバルを意識したりしますか? 例えば渋谷や新宿のミニシアターとか。

インタビュー風景。背を向けているのは筆者です。悪しからず…
A.映画業界、ましてやミニシアター界みたいな小さな枠のなかで、競っていても何にもならないというか…。僕らが戦うべき相手はゲームセンターや遊園地であって、ほかのアミューズメント施設で遊んでいるお客さんの足をいかに映画館に向かわせるか…なんですよね。
 でもミニシアターって敷居が高いというかプライドが高いと思いませんか?(笑) この映画を理解できる人にだけ観てもらいたい…ってな感じで、お客さんが来るもんだと思ってる。映画館だって“ラーメン屋”と同じ、専門の商品を扱う小売店でしょう。美味しいと思ってもらう努力をし続けて、それを広めなきゃ。それに正真正銘の傑作というのは、何もしなくてもヒットすると思うんです。でもぶっちゃけ(笑)、ケチのつけようがない傑作というのは年に数本、そうそうあるもんじゃない。大体が“そこそこ”の面白さですよ。だからこそ、配給も興行側も宣伝という努力が必要なんです。


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