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大槻寛宏支配人インタビュー
劇場スタッフ座談会
ポレポレ東中野オープンまでの60日間
1.オープン3ヶ月前
2.宣伝会議1
3.改装工事
4.宣伝会議2
5.新劇場完成
6.オープン初日
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ポレポレ東中野とは

番外編 音へのコダワリ
更新日:2003.10.17

 映画館を新設するのと、すでにあるものを改装するのとでは方法は全く異なる。プレオープン試写会に行ったという知人に新館の感想を聞くと、「まるでBOX(“BOX東中野”以下BOXと略)で映画を見ているようだった」と言っていたが、まさにその通りなのだ。こじゃれたカフェのように大変身した外観やロビーとは反対に、場内の改装は最小限にとどめられ、目に見える変更点はあまりない。しかし、一見BOXのままに見える場内にも、“ポレポレ”スタッフの並々ならぬこだわりが発揮されている。今回は、スクリーンに着目して紹介しよう。

 ほとんどの映画館では、横長のスクリーンの左右に付けられた幕を動かすことでサイズ(*1)を調整する。幕の最も開いた状態がシネスコで、幕を閉めることでスクリーンの両端を隠し、ビスタ、スタンダードとサイズを小さくしていく訳だ。前身のBOXは“ひとりあたりのスクリーン面積が日本一の映画館”と謳われたほど、100席足らずのキャパにしてスクリーンが大きい事で知られていたが、BOX時代から引き続き勤めている映写担当の吉川氏によれば、「客席からは見上げるほどになってしまって、かえって見えずらかったのでは?」だそう。

 そこでポレポレへの改装にあたり、幕を左右だけでなく上下にも動かせるようにするというなんとも画期的な方法を採用。上の幕を長めに下の幕を短めに設定し直すことで、スクリーンの位置を低めに見せることができ、最前列の席でも見上げることなく鑑賞できるようになった(特にシネスコ作品の場合、その差が顕著に分かるという)。この工事を控え、スクリーンに生じていたたるみを整えるために、一旦幕が全て取り外されたのが7月18日。今まで何の疑問もなく見ていたスクリーンの、真っ白い“正体”を目の当たりにして思わず感激・・・。気が付いたら、幕が少しずつ剥がされていく様を秒単位でカメラにおさめてしまっていた。

 この他にも、デジタル撮影された作品の公開を念頭に置いたDLP(*2)プロジェクターの導入や、社会派的なドキュメンタリー作品がラインナップの中核を占める劇場らしく、座席最後尾を全て取り外して車椅子席も8席に増設(*3)。オープン後の劇場にまだ足を運んでいない方は、変わらないところ、変わったところの両方をじっくり確かめてきてください。

取材・文/戸田美穂(編集部)


(*1)スクリーンサイズは画面の大きさではなく、縦横比で決められる。横の比率の大きい方が人間の視野に近いことから、より臨場感を与えることができるが、画面の高さを意識して、あえて縦横比の少ないサイズを採用する作品も少なくない。最も一般的なサイズはビスタ(アメリカンビスタ)と呼ばれる“1:1.85”(※ヨーロピアンビスタは1:1.66)の比率で、他にスタンダード“1:1.37”、シネマスコープ“1:2.39”サイズがある。

(*2)DLP:デジタル・ライト・プロセッシング(Digital Light Processing)の略。フィルムのかわりに、映像情報がおさめられたデジタル・データを、専用の再生装置やプロジェクター(DLPプロジェクター)を使って直接スクリーンに投影する技術をさす。 このDLPプロジェクターが常設されている映画館は、一部のシネコンやミニシアターが続々と取り入れているものの、まだ数少ないのが現状だ。

(*3)バリアフリー化が進んでいるシネコンでも、1スクリーンに対して2〜3席の設置が常。入口からエレベーターを利用してそのまま入場できるなど、ポレポレ東中野のバリアフリー環境への取り組みは積極的だ。一般席をわざと減らして作った8席という車椅子スペースも「ハンディキャップを持った方がフツーに映画を観る」という事へのこだわりの表れ。




今まさに黒幕がはがされている瞬間・・・かなりの衝撃体験でした!(7月18日撮影)



椅子最後尾が全て取り外され、この後ろに車椅子席が増設された(8月2日撮影)



ロビーの床をはがし、遮音などの目的で新たに板を引いているところ。壁にはまだBOXの名残がありますね。ところでここを撮影していたら、なぜか粉まみれになってしまいました・・・(8月2日撮影)



映写機械を清掃するため、一旦業者が引き取っていきます(7月18日撮影)


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