 |
 
いやぁ、久しぶりの更新でテンションも上がりますね! 早いもので「TOP
OF THE UNDERWORLD」も5回目。ちょっとバックナンバーを観直してたんですけど、登場バンドが我ながらワンダフル・チョイスですね。ジャンルもオルタナ、スラッシュ、ハードコアにNEO
SKA・・・。それぞれ、MORGUE SIDE CINEMAは6月に2ndアルバム発売、GRIM FORCEは韓国ツアーを成功、1-MINUTESもますます勢力的にライブをこなしてるし、DOBERMANなんて、すでに全国区ッスよ!
ボクのバンドを見極める目に狂いなし! だから黙ってついて来い!!(いいじゃないッスか、ちょっとくらい偉そうでも・・・やっぱダメッスか)。
そんな、自画自賛甚だしいボクが、今回も自信をもって贈ります。一部、熱狂的な音楽ファンから「シブ過ぎるチョイス」と絶賛されましたよ。出ましたっ、CLOVERS(クローバーズ)です。聞くところによると、同じ名前のバンドが全国にいくつか存在しているそうで・・・。だから分かりやすく言うと“その中で一番シブイCLOVERS”です。
重信:自分がCLASSIC CHIMES(大阪のラスティック・バンド)を辞めて、2000年ですかね。メンバーを探し始めて。それも「メンバー探して来るわぁ」って「散歩行って来るわぁ」のノリで(笑)。
CLOVERSってのはですね、アイリッシュ、パンク、サイコビリーなんかがミックスされた7人組のラスティック・ロック・バンドなんですよ。ちなみに“ラスティック”とは、ウッドベースやアコースティック楽器を使用し、新旧多様なジャンルをルーツにした音楽のことです。だから、バグパイプやらアコーディオン、マンドリンとかのちょっと“イレギュラー”な楽器がいっぱいなんです。メンバー集めの苦労話でこのコラム埋まりますよ、マジで。
重信:今のマンドリンの子とかもね、最初はギターで募集してね。楽器屋連れて行って「はいコレ、小さいギター。いいよぉ、小さいギターは」って(笑)。「オレ、騙されてないっすか?」って(笑)。
まぁ、騙されたと分かってても、その場で何も言えないでしょうけどね。重信さん、すっげぇ良い人なんですけど、見た目モヒカンでめちゃくちゃイカついですし・・・。
野原:ボクはたまたまバグパイプ教室みたいなとこで重信さんに出会いまして。なかなか若いバグパイパーが見つからなくて、自分で習いに来てはったみたいで。ボク、CLASSIC
CHIMES好きやったから「どっかで観た人やなぁ」って思ってたんですよ。結果的に声掛けてもらったんですけどね。ボクは、こういうバンドでバグパイプ吹きたくって、ニュージーランドまで習いに行ってたんですけど、帰国してすぐのことだったんで。ラッキーでしたね。
重信:いや、こっちこそラッキーやったで。「おったぁ!」みたいな(笑)。けど、いないっすよ、こんな楽器の編成のバンド。結局メンバー探すのに2年ですかね。周りのみんなは「ぜったい無理や」って言うてましたもん。
今のメンバーに固まるまで、数回のメンバーチェンジがあったんですけど、それでも「こんなバンドをやりたい!」という重信さんの強い信念というのか何というのか、スゴいッスわ。音楽に対する一途な気持ち。コレってイコール“愛”ですよ。大映の名作ドラマ「スクール☆ウォーズ」に登場した主人公・滝沢の中学時代の恩師の言葉「愛とは、人を信じ、待ち、許してやること」を思い出しました。
重信:初期の頃はすごかったよ。ギターの音から、ドラムの叩き方まで指示出して。「音楽やめたら?」言うてたもん(笑)。まぁ、しゃあないと思うけど。みんな「アイリッシュてなんやねん?」って感じやったし(笑)。
そんな、順風満帆とは言えないながらも、なんとかインディーズ・シーンという荒波に船を出したCLOVERS。みんなでシンガロングできるような、Oiにも通じるキャッチーなナンバーを武器に、大阪のみならず名古屋、広島、沖縄などで勢力的にライブ活動を開始します。さて、ここで問題です。勢力的に活動しているバンドが、ライブをこなし、次にやることと言ったら?
(カッチ、カッチ、カッチ)ブー!! 正解はレコーディングです。しかし! CLOVERSはここでも壁にブチ当たります(ちなみに、クローバーって、幸せの象徴です)。
重信:レコーディングの話とかあったんですよ。けど、なんかバンドとして観てもらえんと言うか。ストリートで演ってる時に声掛けてもらって。舞台音楽やらんかって。けど歌はいらんから、とか。そんなんもあって、自分らでレコーディングしようってなったんですけど、やっぱ、こういう音楽やってたらレコーディングに莫大な金がかかるんですよ。音源を出したいインディーズのレーベルとかもあって、実際1曲だけオムニバスに参加(ディスコグラフィー参照)したんですけど、かなりお金がかかって。
ところが、捨てる神あれば拾う神あり! なんと現在、CLOVERSはレコーディング中なんです。しかも費用はレーベル負担で、バンドは何も気にしないで納得の行くクオリティを追求できる、という究極のシチュエーションで。ホントに良かったね、CLOVERS!!
しかし! CLOVERSはここでも壁にブチ当たります(ちなみに、クローバーって、幸せの象徴です)。
重信:ボク、レコーディングの3日前にパクられたんですよ。
えー!? ・・・もうねぇ・・・笑かそうとしてんスか?
重信:面会室で打ち合わせ(笑)。「レコーディングどぉ?」「あっ、ドラムのリズム録り終わりました」って。そしたら警察が「接見終了、ブー」って(笑)。牢屋の鉄格子ありますやん。あれに手を回してウッドベースのイメージトレーニングやったり。
スゴイですよ。鉄格子でウッドベースの練習!! 刑務所の中で起こる奇跡を描いた秀作「グリーンマイル」の原作者スティーブン・キングもそんな描写考えつかないッス!
野原:ボク、一緒に住んでたんですけど、ぜんぜん帰ってこなくて。2〜3日目でおかしいと。メンバーもみんな知らんて言うし。いつも重信さん「オレがいなくなったら、その時は捕まってるから」て言うてたから。ほんならピンポーンて警察来て。あっ、やっぱりって(笑)。
今でこそ笑い話になってますけど、その時のメンバーの心中ってハンパないッスよね。まぁ、ボクら第三者からすれば、吐き気がするほどロマンチックですけどね!
ちなみに、今回レコーディングしている1stフルアルバムは8月か9月に発売予定。苦労の甲斐あって、納得のいく仕上がりになってるそうです。ボクも、マジで楽しみです。
「音楽好きやから、ゆっくりでもええからずっと続けたいね」(重信)
地域に根差し「シーンを盛り上げて行こう!」みたいな使命感とかは、「昔ほどない」(重信)と言うCLOVERS。
重信:シーンどうのこうのよりもねぇ、なんか「CLOVERSを好きや」言うてくれる子がおるから「頑張っていかなあかんなぁ」って思うんですよ。あとは、長いことやっていけたらなぁって。メンバーの誰かが子供生まれたってなったら、「それじゃ、今年のライブは年間5本で」みたいな。みんな順番に回って来ることやからね。そんな母体を作りたいね。うちらをラスティックと言う人もおるし、サイコビリーのイベントによく出たりするけど、ジャンルてなんなの?ってなったら「いや、音楽です」って。昔はハードコアやったり、ロカビリーやったりが好きでバンドやってきたけど、なんか、歳とってきてね「あっ、オレ、“音楽”が好きやねんやぁ」って。学校で習う音楽とかも含めてね。好きやねんなぁって。だから、ずっとできる環境っていうかね。野球好きなオヤジが、ずっと草野球やってるノリでもええんでね。ゆっくりでもええから、止まりたくはないね。
リーダーにこういうこと言ってもらえたら、メンバーは嬉しいですよね。ただ、やっぱバンドのリーダーとしての苦悩もあるみたいで・・・。
重信:日本のスポーツで例えたらねぇ、「走れ!」とかコーチにやらされてる感じ?前までは、そんなんやったかなぁ。そうじゃなくて、自主的にできたらサイコーですね。みんなも、楽やろうし。
野原:最初ってやっぱり分からんかったし、リーダーが言うてくれてる通りやって、それで助かってた部分がありました。今はもう、自分の担当の楽器をこなせてるというか、ハマってきた感じですね。ようやくそれが分かってきて、すごくおもしろい。
重信:いろんなバンドのリーダーとしゃべってても「ドツいてまえ」言う人もおるけど、結局はこのメンバーで続けたいしね。昔、オーストラリア人がボーカルやってたことがあってね。ツアー行っても「ワタシ、ココニハ、トマリタクナイ」って他のホテル泊まったりね。みんな狭い車乗ってるのに、一人で新幹線で来たり(笑)。もう伝説ですよ、アレは。ほんまに、バンドって難しいですよね。
とは言っても、ホントにインタビューしてて思ったのは、バンド・マスターとして、しっかりメンバーを引っ張っていってるなぁ、ってことで。重信さんが前のバンド、CLASSIC
CHIMESで、今まで知らなかったラスティックとかに影響を受けたように、今は重信さんがバンドのメンバーに影響と刺激を与えてるのが伝わるんですよ。LAUGH'N
NOSEのライブ・アルバムのMCで、ベースのPONが「オレの、いやみんなの兄貴、CHARMYじゃワレー!」ってヴォーカルを紹介するのがあるんすけど、このバンドにもいい兄貴がおるなぁって思いました。ちなみに重信さんって、LAUGH'N
NOSEの大阪弁のMCがカッコイイなと思ったことが、奄美大島から大阪に来た理由のひとつらしいです。サイコーのエピソードです!
第4回で紹介したDOBERMANみたいに、近い立場にいた仲間が集まってバンドになって・・・という始まりはスッゲェ素晴らしいことです。そしてCLOVERSみたいに、ちゃんとした中心人物がいて、メンバー募集の告知とか声を掛けて誘ったりとかして一からメンバーを集めて・・・という始まりも、またしかり。想ひ出波止場の山本精一が昔のインタビューで「バンドは一人じゃできひんから、バンドをできてること自体が幸せ」みたいなこと言ってたけど、その通りだと思います。そしてCLOVERSも大事なことを言ってくれました。
重信:結局は、メジャーとかインディーとか環境はどうでもよくって、自分らが納得いく作品を出したり、ライブをやりたいだけなんです。金でもなんでも、もらえるモンはもらっとったらええと思いますしね。メジャーから出せるんやったら、出したらええと思うし。せっかく貧乏してバンドやってて、音源出してね。「なに?この音。薄っぺらやん!」だけは避けたい。とにかくね、自分はバンドやっとったら幸せなんでね、とりあえず笑ってたいね、バンドやってるうちは。ほんでね、同じ名前のバンドいっぱいおるけど『CLOVERS知ってる?』『あぁ、大阪の生楽器使ってるバンド』てなったらね、ええねんけどね。
「器用に活動する」がCLOVERSの今年の目標らしいんすよ。ボクはね、不器用でもいいと思うんです。ヴォーカルの野原さんが多少ネガティブでMCが苦手でもいいんです。CLOVERSはTシャツを自分らの分だけ作っておけばいいんです(むちゃくちゃ、会場で物販して欲しいですけどね・・・ボクも着たいんで)。初期衝動を忘れてない攻撃的な演奏、打ち合わせなしでもビシッとキマるステージング・・・。不器用で、粗削りな感じが骨っぽいんですよね。間違いなく、それも魅力だし・・・。とにかく、間もなく1stアルバムが出ます。歌詞をチェックして、ライブで盛り上がりましょうよ。ちなみに、クローバーって、幸せの象徴です。会場で、みんなでシンガロングしてるとき、その意味が分かると思いますよ、きっと。 |