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2001.11.12 UPDATE

後藤和夫
text by Kazuo Goto

反日ムードの北朝鮮へ
なんかオレ、監視されてない? |

平壌近郊の農村で、トウモロコシをかじる、ここを見る限り食糧難とは思えないのだが… |
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Ж 「何か監視されてません?」
「ええっ、何が?」
「あのビデオカメラマン、妙に我々だけ撮っているような」
「そう言えばそうだね」
「でしょ、朝鮮のテレビ局なら、全体行動を記録すればいいはずなのに、個人をアップで撮るなんて、我々はマークされてるのかな?」
「うーむ、何か気になる報道したっけ? だったらなぜ今回入国許されたのよ」
「そうですよね、でもあれは個人の記録ですよ絶対」
「うん、そうだね、逸脱した行動したら当局に報告するための記録かな」
この8月から9月にかけて、昨年に続き、二度目の北朝鮮だった。昨年同様、民間交流団体「ピースボート」の訪朝団に加わって平壌や板門店を訪れた。
前回は新潟から元山に上陸したが、今回は西回りで南浦という港から上陸した。こちらのほうが平壌には近いコースだ。
昨年は港に大勢の人が手に手に花で出迎えてくれたが、今年は税関と入国管理局の人間と港を守る兵士、それに受け入れの「対外文化連絡協会」と「朝鮮国際旅行社」の人間だけ。殺風景な入港だった。港の撮影は禁止と、物々しさもあった。
それもそのはず、あの小泉首相の靖国参拝問題や、新しい歴史教科書の採択問題で朝鮮半島には、反日ムードが漂っていたのだった。議員団訪朝のキャンセルだけでなく、多くの民間交流も中止になっていたさなかの訪朝団。聞くところによると、ピースボートの受け入れも一時中止になりそうだったとか。
それでも500人からの団体を受け入れたのは、この団体が、戦争反対、新しい教科書反対、靖国参拝反対、戦争責任を考える、従軍慰安婦問題を考えるなど、かずかずの市民レベルの活動をしてきたからだと考えられる。
Ж それにちゃっかり便乗して、北朝鮮の変化を探る、それが俺の目的だったし、ほかのメディアの面々のそうだったと思う。テレビはそれぞれの目的を持って4社いた。それぞれの目的といっても、取材はあくまでピースボートの行動に沿ったものなので、各社、参加した民間人にスポットをあてて、なんとか、団体行動の中でその人物を通して北朝鮮の今を捕らえたいと思っていた。どのテレビ局からのオファーもなく、仕事になるめどもなくカメラ片手に参加しているのは俺ぐらいだった。第一同じ狙いで去年俺は番組を作っていたので、同じことはもうできなかったし、やる気もなかった。なにか新しい発見はないか? 迷いながらの参加だった。しかし、何しろまだまだ取材の自由は許されない北朝鮮だから、逸脱した行動は許されないのである。そんなことをしたら、平和的友好を深めようというこの団体に迷惑がかかる。迷惑かからない程度に逸脱したい、というのが俺の狙いだった。
こうした魂胆は、北側もとっくに見抜いているはずだから、随行員は当然マスコミには目を光らせる。
特に去年も来ている奴には気をつけろ! ということになる。
で、冒頭の会話である。
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これは韓国側から京義鉄道がつながるのはいつの日なのか |
これは去年も来ていたある通信社のO氏と俺の会話。彼も俺も去年の取材で、北のイメージを悪くするような(これ以上)報道はしていないはずなのだが。
実際、南浦港に着いたときから気になってはいた。到着シーンだから、初めは北のテレビ局が取材に来たのだろうと思っていたが、分乗したバスの中でもカメラを回していた。確かにアップも撮られた。俺もプロの端くれだからそれぐらい分かる。
マークされている。うーん、やりにくいな今回は。これも反日ムードのせいか? |
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