ジョルジュ・シムノン原作、ジャン・ギャバン&ブリジット・バルドー主演の『可愛い悪魔』('58)をリメイク。『ザ・ビーチ』で大ブレイクするはずだったヴィルジニ・ルドワイヤンがバルドーの役どころを演じている。
悪女にはおおまかに2種類ある。自分が悪いことをしていると自覚している女とそうでない女。ルドワイヤン扮するセシルは明らかに後者であり、男にとってはよりタチが悪く、なおかつ魅力的なタイプだ。腹が空いたら上流階級のパーティに潜り込んでディナーをむさぼり、オモチャのベレッタを振り回して強盗を敢行。いよいよ逮捕されるかと思えば、悩殺ミニスカ・ファッション(もちろんブティックで盗んだものだ)で弁護士を味方に引き入れる。生きるために必要なことは何でもする、獣のような生存本能を備えたストリートガール、それがセシルだ。
これを見たたいていの男はルドワイヤンの恐るべきパンチラ、いやパンモロにばかり目を奪われるだろうが、読者のために冷静であろうとする筆者はギリギリのところで踏んばり、キャロル・ブーケ演じる弁護士の妻の存在にも注目した。“気がつけば破滅”していく夫の運命を冷ややかに見届け、タフに再生していく影のヒロイン。ここにもしたたかな美獣が一匹いやがった。くーっ! |
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