オレゴン州で次期州知事候補と目されていた刑務所所長が怪死。やがて容疑者が逮捕されるが、警察の不可解な捜査に疑問を抱いた被害者の弟は、独自の犯人探しを繰り広げる。
特に目新しいストーリーではないが、このTVムービーは製作に至るまでの経緯が少々変わっている。劇中の殺人事件は実話に基づいており、麻薬取引をめぐる所内の実態を隠そうとした警察などの権力の不正を、映画によって告発しようと試みたものだという。発売元のビデオメーカーの話によれば、共同脚本のフィル・スタンフォードという人は、実際に事件を調査したジャーナリストとのこと。
もちろんこうして紹介する以上、映画としてのクオリティも保証する。兄を失った主人公は並々ならぬ
執念を燃やして真相究明を試みるが、警察に冷たくあしらわれて打つ手なし。映画はそんな彼の苦闘を淡々と追いながら、警察が素早く証拠隠滅をしている現場や、主人公につきまとう謎の黄色いタクシー(運転手は刑事だろう)の姿を、実に“さりげなく”映し出す。不気味なまでに静謐な映像で、じわりじわりと真綿で首を絞めるサスペンス演出のリアル度は一級品。
ただし今回ビデオ発売されるのは'99年に再編集された93分バージョンで、'95年のオリジナル版は3時間だったとか。ディテールが重んじられるべき内容だけに、その点だけが惜しまれる。 |
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WITHOUT EVIDENCE
監督:ギル・デニス
出演:スコット・プランク
アンジェリーナ・ジョリー
アンナ・ガン
1999年 アメリカ
1時間33分
16000円
アット エンタテインメント
10月6日発売 |
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●殺人現場に居合わせたジャンキーの重要参考人を演じるのは、今やオスカー女優のアンジェリーナ・ジョリー。当時『サイボーグ2』(93)くらいしか出ていなかった彼女のキレた個性を発掘した先見の明にも感心させられる。
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