日本でも新聞などで報道され、内幕を描いたドキュメンタリー・ノベルが双方の立場から2冊も翻訳出版されて有名になった、アメリカの天才ハッカーと日系のハッカー専門家の攻防を描いた、実録ハイテク・サスペンス。
といっても、従来のコンピュータ犯罪もののように、いわゆる“電脳空間”はほとんど出てこない。第一線級のハッキングの手口となると、多少の説明では理解できないほど複雑だということもあろう。だが、この映画で驚かされるのは、ミトニックという、スキート・ウーリッチ演じるハッカーが、キーボードの前に坐り続けるオタク的な男ではなく、驚異的な行動力で、古典的な“スティング”(詐欺)の手口も駆使して情報を入手することだ。そして、自分の技を使って金儲けはしないという彼独自のモラルを持っている。はた迷惑な男だが、ただ技を磨くためだけに道場破りを繰り返す流浪の剣客のような存在なのだ。
その彼が、いわば藩の剣指南役に登用された剣客ともいえる、表舞台で活躍するコンピュータ専門家・シモムラ(ラッセル・ウォン)に挑戦状を叩きつける。結局はシモムラとFBI捜査官(トム・ベレンジャー)に捕らえられてしまうが、刑務所でにらみ合う2人に、ほとんど違いはない。
この映画は、シモムラ側のドキュメンタリーを原作にしているが、明らかにミトニックに感情移入している。どうみても犯罪者VS捜査側という描き方ではないのだ。おそらく事実ではないだろうが皮肉なラストも効いている。そういえば、実在のシモムラの評判はあまり良くないと、あるコンピュータ専門家から聞いた。 |
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TAKEDOWN
監督:ジョー・チャペル
出演:スキート・ウーリッチ
ラッセル・ウォン
トム・ベレンジャー
1999年 アメリカ
1時間36分
¥16000
アット エンタテインメント
発売中 |
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