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『デスリミッツ』

高橋 諭治
text by Yuji Takahashi
スプリンクラーが教えてくれるギャンブルの非情な掟
 叔父に紹介され、ラスベガスの裏社会で働くことになった青年エドワード。彼の仕事は、マフィアの大物“ディープ・スロート”のギャンブル・ビジネスを手伝うことだ。

 原題の『THE RUNNER』は“使いっ走り”という意味で、ボスへの絶対服従を強いられた主人公の立場が暗示されている。何せディープ・スロートは、腹を空かせたドーベルマンを100匹も飼いならすサディストであり、まずはジョー・マンテーニャ扮する叔父がそのエサにされてしまう。巨体に似合わぬ 器用な手つきでパソコンを操り、一日当たり億単位の金を動かすディープ・スロート役はジョン・グッドマン。彼の仕事部屋になぜか若き日のレスラー時代の写 真が貼られているのは、『バートン・フィンク』のパロディのようだ。

 ブラックジャックで一発逆転をもくろむ主人公が、中国系の女ディーラーにケツの毛までむしられるエピソードなど、洒落っ気たっぷりの脚本が快調。よせばいいのに、ギャンブラーの血が騒いでボスの金を使い込んでしまった主人公には、当然のようにキツい制裁が待っている。まさに命を賭けた人生最悪の運だめし。それにしても“スプリンクラー”が世にも恐ろしい凶器と化すクライマックスのアイデアには、ほとほと感心させられました。
THE RUNNER
監督:ロン・モラー
出演:ロン・エルダード
   コートニー・コックス
   ジョン・グッドマン
1999年 アメリカ
1時間34分
16000円
エムスリイエンタテインメント 
7月28日発売


http://www.m3e.co.jp/


 

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