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| 『ラッチョ・ドローム』 |
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森
世一
text by Seiichi Mori |
| ≫ジプシーたちの音楽だけで完成した映画 |
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この映画にはいったい何人のミュージシャンが登場してきただろうか。ただ彼らは登場し、演奏し、歌い踊るだけ。そのストイックな編集作業のスゴさ、監督のまなざしとねばりに頭が下がった。
先に公開されメジャー的な認知度になってしまった『ブエナ・ヴィスタ・ソシアル・クラブ』とはまったく違う。なぜ『ブエナ〜』はあんなに多くの観客に受け入れられたのだろうか? 彼らのキャラクターか? 彼らの音楽か? その両方か?
音の取材だけでその歴史にまで及び、その音が無限に広がっていく様を見せつけ、またそれが結局、個のところへ帰ってゆくという音の変遷史である。『ラッチョ・ドローム』で、登場人物たちのキャラクターが露出しているのは、あくまで演奏シーンだけである。
例えば(初めて見て驚いた)ヴァイオリンの糸弾きであったり、、ジプシー・ギターの合奏(まるで名ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトが5人も6人も出てきて合奏しているかのよう)シーンなどため息もの。
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『ラッチョ・ドローム』
LATCHO DROM
ランブリン・レコーズ
RBCE1018
2400円(税別) |
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映像は、踊る足元、ギターをつまびく指、スプーンをカスタネットのようにリズム化してしまう手の動きなどを追う。
CDを聴いていると、メラメラと炎が湧きたってくるのを自分の心の中に感じた。それは本編に何度か出てきた炎のシーンの影響か!? この炎はジプシーの血の騒ぎ。音楽は風のよう。傑作。 |
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