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| 『真夜中まで』 |
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森
世一
text by Seiichi Mori |
| ≫ 和田誠が狙った、“夜”と“ミステリー”と“ジャズ”の融合 |
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ジャズ・リスナーにとっては中級篇といったところだろうか、実に聴きやすいナンバーが揃う。また本編では、映像があるおかげか、初心者にもとっつきやすい音がすこぶるごきげんなのだ。
わたくし事だが、トランペットの印象はと言うと、なんだかヌケの悪い聞きにくいラッパの音、ジャズを聴こうとして最初につまづいてしまう要因になることがしばしばあった。しかし、ぼくのスピーカーから、(ヌケの悪いはずの)トランペットの音色が流れた時、ふとこんなにいい音だっけと思わせた、それくらいに素晴らしいスウィング感とメロディが耳に飛び込んでくる。不思議に落ちついてゆき、素直にずっとこのままこの音色に身を委ねたくなった。
そんな感じはどこからくるかと考えれば、たぶん和田誠が狙った、“夜”と“ミステリー”と“ジャズ”という3つのテーマの融合にあるのだろう。映画を観ている時、このCDを聴いている時、JAZZをつねに意識している自分がいた。
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『真夜中まで』
発売:東芝EMI
TOCJ66110
2,427円(税抜き) |
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音楽プロデューサー:立川直樹
60年代後半からTV・映画・音楽など幅広いジャンルのプロデューサーとして活躍。映画音楽では『マルサの女』('87)ほか一連の伊丹十三監督作品のみならず、『非情城市』('89年、監督:ホウ・シャオシェン)、『紅夢』('91年、監督:チャン・イーモウ)なども手がける。またビートルズ、セルジュ・ゲンズブール関連の書籍も出版 |
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『バード』('88)とか『ディンゴ』('91)なんか観るとジャズをモチーフとした話だが、やはり映画のストーリーの方がイメージとして残っている。だが、ここではジャズがメインストリートを走っている。特にラストでの、ステージに間に合うかどうかのシーンがいい。すでにバンドの演奏が始まっており、いよいよ最高潮に達するその瞬間に、主人公である真田広之が登場、ペットを吹くシーンへと変わる。このあたりのライブ感が絶妙で、この映画でのジャズ、あるいは音楽がいかに重要な役割が担っているかが伺える。
この映画は、目で観るジャズ読本となっており、サントラもその辺を良く伝えている。 |
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