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| 『レクイエム・フォー・ドリーム』 |
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森
世一
text by Seiichi Mori |
| ≫ 脳髄に刺激的な映画音楽 |
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まったく圧倒的サウンドである。こんなに刺激的でアグレッシブでサスペンスフルな音楽(いやいや音楽というよりは音響といっていいかも知れない)は久々だ。
音楽は、前作『π』('97)と同じクリント・マンセル。前回ではポップ的要素や音遊び的要素もあったが、今回はもっと突きつめた、いや音楽自体が進化してしまったように感じる。
演奏に“クロノス・クァルテット”を起用することによりヨーロッパ的な音楽感性がプラス、
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『レクイエム・フォー・ドリーム』
REQUIEM 4 A DREAM
発売:ワーナーミュージックジャパン
WPCR-19051
2400円(税抜き) |
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音楽:クリント・マンセル
英国のロック・ヒップホップバンドのパイオニア的な存在、ポップ・ウィル・イート・イットセルフの結成メンバー。ダーレン・アロノフスキー監督の前作『π』に楽曲を提供、ジョン・マルコヴィッチ最新作などのサントラも手がけている。現在、自らのソロ・アルバムの制作にも取りかかっている
演奏:クロノス・クァルテット
世界中に熱狂的なファンをもつ、ヴァイオリン2人、ヴィオラ、チェロからなる先駆者的なクァルテット。すでに25枚以上のアルバムをリリースし、現代音楽の巨匠たちの新曲の演奏も任される |
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より重層的多元的なサウンドを確得することに成功。それはまるで暗黒の中に潜む怪物が襲いかかってくるような悪魔的な音である。
たとえば『エクソシスト』('73)ではポーランド人のクラシック作曲家ペンデレッキーなどを使ってやっているのだが、本作ではリズムとメロディの反復がきわだっていて、音楽自体はわかりやすい。しかし、低音と高音のメリハリを極端に強調しているので、ずいぶんと刺激的に脳髄に響いてくる。もしかしてペンデレッキーの音を、単調なリズムで束縛させるとこういう風になるかも知れない。
『レクイエム・フォードリーム』はビジュアルも特異で、何度も出てくるコマ落としの映像と、それにピッタリと合わせられる悪魔的サウンドのマッチングに、精神まで侵される気分になった。映画音楽として本年度ベストワンだ。 |
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