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『ギフト』

大森さわこ
text by Sawako Omori
心霊ミステリーに不思議な説得力を与える“巫女女優”
 すけるように白い肌を持つケイト・ブランシェットには、不思議な魅力がある。超俗的で、人間のにおいがしない。よく見ると、顔だちはきれいだし、スタイルもいいし、しっとり優雅な雰囲気。でも、なんだか、生身の女のにおいがない。そんな彼女がサム・ライミ監督の新作『ギフト』で演じるのは、南部のカード占い師の役。殺人まで予言する特殊能力の持ち主。この役がピタリとはまる。なんとケイト・ブランシェットは巫女だった!

 『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のビョークも“巫女女優”だったけど、巫女には生々しい性のにおいは似合わない。ビョークの役は子持ちながらも、男性の影はなく、彼女を慕う男性とも結ばれない。その点はケイト巫女も同じ。3人の子持ちの未亡人。思いを寄せる男性とはプラトニック・ラブ。そんな汚れなき巫女だからこそ、一見、ありきたりな心霊ミステリーに、不思議な説得力と精神的深みが出た。

 思えば、『エリザベス』では“ヴァージン・クイーン”の役だったし、『オスカーとルシンダ』でもレイフ・ファインズと究極の精神愛。癒しが求められる時代だからこそ、ビョークやケイトみたいな“巫女女優”が受けるのかもね。
THE GIFT
監督:サム・ライミ
脚本:ビリー・ボブ・ソーントン/トム・エパーソン
出演:ケイト・ブランシェット/ヒラリー・スワンク/キアヌ・リーブス/グレッグ・キニア/ジョバンニ・リビージ
2000年アメリカ
1時間52分
配給:アミューズ


● 『エリザベス』のケイト・ブランシェットをはじめ、個性派俳優の共演も話題の異色ミステリー。超能力を持つ女性が、その力を使い、街で起きた殺人事件の謎に迫っていく。個性派俳優ビリー・ボブ・ソーントンの脚本をサム・ライミ監督が演出。


http://gift-movie.com/gift/index02.htm


 

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