映画の善し悪しの3分の1は主人公で決まる。この映画で女子高生ボクサーを演じるミシェル・ロドリゲスはその定義にピッタリと当てはまる。
目がいい。ファイティング・ポーズもキマッテいる。リングで相手と対峙するときの不敵な面構えはハマリすぎで少し恐いが、パンチング・ボールを打っているときの後ろ姿にはけっこうそそられるものがある。これは格闘技系の女子全般に言えると思うが、顔と肉体が直結する女子選手(今では男子にも言えることだが)は意外と少ない。ビジュアル的に美形が好まれるのは当然だが、お世辞にも可愛いとは言えない選手が自らを美しくアピールするには、技と力とど根性。半端な努力じゃただのブスだ。難しいのだ(繰り返すが、男子も同じだ)。このミシェルは、顔と肉体で見る者をときめかす。そのクール過ぎる姿形は、スポ根映画にありがちな意識的な悲壮感を持ち込まない。若者が主人公の青春映画でもあるのに、約束事の高揚感も見せない。確かにルーティン通りのハリウッド映画とは違う。クライマックスの相手が愛する彼氏だなんて、普通の娯楽系映画ではありえない。もっと強大でなければ映画にはならない。それでもこの映画、徹底的にドラマティックだ。ミシェルから漂う内的な暴力性と情熱は、日常描写の中のそこかしこに現れ、物騒そのものだが、ワクワクしてくるから不思議だ。リング上のミシェルが“不敵な面構え”でトップ・ロープに身を預けていると、映画の絵空事から解き放たれているように見える。
あのレイラ・アリと戦わせてみたいと、本気で考えた。 |
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GIRLFIGHT
監督・脚本:カリン・クサマ 製作総指揮・出演:ジョン・セイルズ 出演:ミシェル・ロドリゲス/サンティアゴ・ダグラス/ジェイミー・ティレリ/ポール・カルデロン 2000年アメリカ 1時間50分 配給:松竹 公開中
● ボクシングを通して成長していく女子高生の姿を描き出す青春ドラマ。監督は今作でデビューを飾った日米ハーフのカリン・クサマ。

http://www.girlfight-movie.com/
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