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『アメリカン・サイコ』

大森さわこ
text by Sawako Omori
諷刺をこめた視点で人物を描く女性監督に注目
 かつて女性監督というと、心の清い(世の中では恵まれない)女性の自立を描く人が多かったが、最近、変わってきた。

 特にアメリカの監督で気になるのが、インディーズ系プロデューサー、クリスティーヌ・バッションが目をつける女性監督たち。『ボーイズ・ドント・クライ』のキンバリー・ピアースや『アメリカン・サイコ』のメアリー・ハロンに要注目!

 ハロンの場合、元ロック・ジャーナリストだけに、サブ・カルチャーで育った世代らしい諷刺的な視線がある。暴力、同性愛も、大胆に取り入れる。デビュー作『I SHOT ANDY WARHOL』は同性愛者の作家志願の女性が主人公で、社会の底辺で生きる屈折した性格。心も清いわけではない。『アメリカン・サイコ』の主人公は、底辺じゃなくて、成功したヤッピーとして、裕福な生活を送っているのに、夜は連続殺人鬼に変身。やっぱり、屈折していて、心も清くない。

 NYという街で、うつろな心をかかえて生きる人物たち。それを正面からではなく、諷刺的な眼差しで描けるのが、ハロンの作家としての個性なのかな。前作のリリ・テイラー、今回のクリスチャン・ベールと、主演俳優のひねったチョイスもグッドだ。
 
AMERICAN PSYCHO
監督・脚本:メアリー・ハロン
原作:ブレット・イーストン・エリス
出演:クリスチャン・ベール/ウィレム・デフォー/リース・ウィザースプーン
2000年アメリカ
1時間42分
配給:アミューズピクチャーズ
5月3日公開
※ 5月3日〜6日の初回来場者にプレゼント有り


● 全米で物議を醸したベストセラー小説を映画化。若きエリート・ビジネスマンが殺人に手を染めていく姿をブラック・ユーモアを交えて描写した衝撃作。


http://www.amuse-pictures.com/bateman/


 

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