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『フロム・ダスク・ティル・ドーン2&3』

加藤久徳
text by Hisanori Kato
意外!? 嘘みたいに面白い!
 『フロム・ダスク・ティル・ドーン』('96)と言えば、当時は飛ぶ鳥を落とす勢いだったクエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスの2人が製作総指揮・脚本を共同で、監督はロドリゲス、主演はタランティーノに分かれて作ったアクション・ホラー映画。前半と後半が全く違う展開というとんでもない珍品だった。ただしこの2作で2人は脚本・監督・出演はせず、製作総指揮として仲良く名前が載っている。単に映画を売るためだけに名前を載せたとタカを括っていたが、予想を裏切って嘘みたいに面白い。しかも、両作ともだから2度驚いた。

 この2作は都合のいい作り方をしていて、順番を入れ替えても問題がない。2作とも『パート1』を受けているのは確かだが、時代設定が違い、『2』は『1』の後日談で舞台はテキサスの田舎町。『3』は20世紀初頭の革命華やかなりしメキシコまで舞台を飛ばしたルーツ篇である。2人のキャリアを考えれば至極当然な発想の違いだが、結果として2作ともウエスタンで帰結している。どちらがグッドかと言われれば、吸血鬼モノの怪奇趣味と猟奇性をふんだんに出している『パート2』の方に軍配を上げたいが、ラテン系の血が騒いでいるようなマカロニ西部劇風(のように見えて、『パート1』をしっかり踏襲している)の『パート3』のパッショネイトも捨てがたい。伝説の作家、アンブロース・ビアスを登場させる頭の良さにも感心した。

 いずれにしても、百聞は一見にしかず。疲れた時に見るにはピッタリの快作で、大物2人が現場にいなくても、『パート2』の監督・脚本のスコット・スピーゲルと、『パート3』の監督P・J・ピースの2人は、かなり出来る奴だと思う。
 

『フロム・ダスク・ティル・ドーン2』
©1998 MIRAMAX FILM CORP.ALL RIGHTS RESERVED.

『フロム・ダスク・ティル・ドーン3』
©2000 MIRAMAX FILM CORP.ALL RIGHTS RESERVED.
FROM DUSK TILL DAWN2:
TEXAS BLOODMONEY

監督・原案・脚本:スコット・スピーゲル
出演:ロバート・パトリック
1998年アメリカ
1時間22分

FROM DUSK TILL DAWN3:
THE HANGMAN'S DAUGHTER

監督:P.J.ピース
出演:マルコ・レオナルディ
2000年アメリカ
1時間34分

配給:アミューズ
4月28日公開


 

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