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| 『ドラえもん のび太と翼の勇者たち』 |
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加藤久徳
text by Hisanori Kato |
| ≫ トラウマを抱える少年たちの友情に涙 |
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科学の進歩に関係なく、子供たちの夢を可能にしてしまうドラえもんの魔法のポケットだが、今回はかつて人類最大の夢だった“空を飛ぶ”ことを、“タケコプター”に代わって、背中に翼を生やして鳥のように自由に飛行する“バードキャップ”で実現させる。“バードキャップ”を着けたのび太たちが、バードピアに住む“鳥人間”たちと『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のように迫力たっぷりなスピード・レースを展開するのが中盤のクライマックスだ。そのスピード感と雄大さは、シリーズ最高だと思う。あまりのスピーディさにドラえもん本来の素朴さを失ったのではと思わせる感もありだが、宇宙旅行実現も目前の今、のび太は手足をバタつかせて、本気で空を飛ぼうとする。彼に関しては未だ“進歩と発展”は見えないから、素朴さは残っているようだ。
対する鳥人間のキャラは、人間と等身大の背格好を持ち独自の文明を築いている。その等身大の鳥人間たちが、人間たちの壊滅を計画するあたりは、異様なリアリティと怖さがある。擬人化しているからリアルなのではなく、様々な鳥類の特性やイメージを十分に検討してキャラクターを創造したか
ら、リアルになったのだと思う。その分だけ作品から愛嬌が減ったが、過去のトラウマのために翔ぶことの出来ない鳥人間、グースケと、生まれつきのトラウマ人間・のび太の2人の友情が素晴らしく、このシリーズで初めて泣かされた。 |
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