よくありがちなハリウッドもどきの、ただ撃ちまくり血を流すだけのバイオレンスかと思いきや、驚かされた。しがない銀行マンのアービットは、銀行強盗をテニスラケットで一撃して一躍ヒーローに。けれど、犯行は人工授精の費用稼ぎのためだったと知った彼は、幸せを壊してしまったことを後悔し、償いを試みる。アービットが思いついた償いの方法から物語はズレてくる。それは現金輸送車を襲撃し、その金を犯人の妻に渡すという突拍子もないもの。計画を実行し、良心の呵責に苛まれるアービットを極悪人の兄はこう説得する。「中国じゃ、犬食っても許されるんだ。自分がいいと思えばそれでいいんだ!」。
タイトルの秘密、ここにあり。この強引な理屈は、その後の展開そのものを象徴する。平々凡々とした男が、ささいな出来事をきっかけに人生の歯車を狂わせていく過程が、あるときはスタイリッシュに、またあるときはおマヌケに描き出されていく。登場人物は『鮫肌男と桃尻女』の我集院達也よろしく妙でヘンで滑稽な奴らばっか。『笑う犬の生活』的腰砕けジョークも満載し、それらが絶妙なバランスで組み合わさる。そして、それまでの展開を超越した不条理なラストに至っては、デンマークにも三池崇史はいた! と膝を打つしかなかろう。 |
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IN CHINA THEY EAT DOGS
監督:ラッセ・スパング・オルセン
出演:キム・ボダニア
デジャン・キューキック
1999年デンマーク
1時間31分
配給:エスピーオー
上映中 |
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