

|
| |
 |
 |
| 『サウンド・オブ・ミュージック プレミアム・エディション』 |
|

浜野
浩一
text by Kohichi Hamano |
| ≫ 映画のモデルとなった家族の実像に迫る87分のドキュメンタリー |
 |
'66年のアカデミー賞で作品、監督以下計5部門受賞に輝いた『サウンド・オブ・ミュージック』は、それから35年経った今もなお世界中の映画ファンから愛され続けている、文字通りの不朽の名作。有名な「ドレミの歌」を始めとする名曲の数々、ナチスに追われて国外脱出した家族合唱団の実話に基づく感動的なストーリー、ジュリー・アンドリュースの心洗う歌声、ザルツブルグの絶景……、この映画の今も色あせぬ魅力は数えあげていたらキリがない。―
 |
|
 |
THE
SOUND OF MUSIC
監督・製作:ロバート・ワイズ
音楽:リチャード・ロジャース
出演:ジュリー・アンドリュース/クリストファー・プラマー/リチャード・ヘイドン
1964年 アメリカ
2時間55分
20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
5700円
発売中
|
 |
●オーストリアの厳格な家庭にやってきたジュリー・アンドリュース扮する修道女が、歌を通して子供たちと心を通わす姿を描いたミュージカル映画の名作。66年のアカデミー賞で、作品、監督、編集、編曲、サウンドの5冠に輝いた

http://www.foxjapan.com/
|
|
|
今回発売されたDVD版の特典映像で興味深いのは、映画化の経緯を描いた87分のドキュメンタ リー。現実のトラップ・ファミリー合唱団の経験やその後の人生を伝えるパートは、何度もこの映画に親しんだファンとしては、まるで遠い親戚の消息を聞くような思いにさせられる。
トラップ一家の物語がドイツで『菩提樹』として映画化され、それがブロードウェイ・ミュージカルから映画へと発展していく過程は、スリリングなショウビズ界の裏話。決して平坦ではなかった道のりが、作り手の苦労など微塵も感じさせない映画を見終わった後の感慨を、さらに深いものにする。
―35年も経てば、現実の世界の変化は避けられない。主人公のモデルとなったマリアは既に故人だし、ジュリー・アンドリュースは手術の失敗で歌声を失ってしまった。テレビで初めてこの映画を観た時、紅顔の美少年だったぼくは、今やコレステロール値を気にする中年男である。『サウンド・オブ・ミュージック』という幸せな夢だけが永遠に変わらずここにある。 |
|