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| 『セブン スペシャルボックス』 |
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清水
節
text by Takashi Shimizu |
| ≫ 「セブン」の猟奇性もアート感覚でたん能したい!? |
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DVDの魅力がいかんなく発揮され、作品の世界観をより深く味わうことを目的とした名盤だ。本編の“オーディオ・コメンタリー”は4種類。主要キャスト&スタッフを分野別に招き、俳優、脚本家、撮影監督、音楽家を中心としてそれぞれにD・フィンチャー監督が交わる形で、専門的な話が展開されていく。キャラクター造形の裏付けや撮影・音響設計をはじめ、スタジオ上層部を説得して第1稿の“箱入り”の首のエンディングをOKさせるまでのエピソードなど、この映画にまつわる情報量は膨大。それは短時間のインタビューによってマスコミが行う情報発信の質を空しく感じさせてしまうほどだ。
別バージョンのラストシーンなど未公開シーンやメイキング映像はもちろんのこと、斬新なオープニングのタイトルバック・デザインを、マルチアングル機能によって映像3種類×音声6種類の組み合わせで見せる特典も見ごたえあり。しかし特筆すべきは“スチール写真コレクション”や“犯人ジョン・ドゥのノートブック作成過程”、そして“DVD用マスタリング作業の実際”だった。
とりわけ、第1の殺人“大食”の現場で犯人が撮ったという設定の下、プロの写真家が年代物のポラロイドカメラによって撮影していったモノクロの連続写真は、それだけで独立したアートになっている。
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SEVEN
監督:デビッド・フィンチャー
脚本:アンドリュー・ケビン・ウォーカー
出演:ブラッド・ピット/モーガン・フリーマン/グウィネス・パルトロウ
1995年 アメリカ
2時間6分
東宝ビデオ
9800円
発売中
※限定生産のため、現在は店頭在庫分のみ
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●“大食”“強欲”“怠慢”…。キリスト教における“7つの大罪”に基づき殺人事件を起こす謎の殺人鬼に立ち向かう刑事コンビの活躍を描くサイコ・ホラー。B・ピット&M・フリーマン扮する新旧刑事コンビの駆け引きも魅力的
http://www.toho-a-park.com/video/
new/se7en/index.html |
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映画のなかでは数秒のシーンとして処理されるが、屈折した殺人犯の内面を描く上で、これら数十枚の写真は小道具以上の意味を持ち、そんなディテールへの創り手たちのこだわりに圧倒される。
この精神は、犯人がつくるノートブックにも生かされ、それは雑誌の特集では表現し得ないものだ。
そして、監督自ら指揮したDVDマスタリングで行われた色調整や音声加工を、オリジナル画面との比較で詳細に解説していく。画調の変化に至っては、ここまでデジタル変換が可能だと、撮影時の露出や色彩設計とは何なのか、と改めて映画づくりの変革を実感せざるを得ない。デジタル化によって、フィルムへ定着させる一回性を重んじた映画の特性はまったく違うものへ変質してしまった。映画のディテールを深く知ることで、作品の全体像をよりよくつかむことができるメディアとしてのDVD。こうしたハイレベルの情報が、業界関係者などを飛び越え、一般の消費者が入手できる状態に驚きを覚えながらも、映画をしゃぶり尽くすのはマスコミじゃなくファンであるという当たり前の事実を思い知らされる。 |
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