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『家族の名誉』 ロバート・B・パーカー

金子裕子
text by Yuko Kaneko
タフで、美人で、脆いヒロイン
 ロバート・B・パーカーといえば、スペンサー・シリーズを生みだした探偵小説の大家だ。『家族の名誉』は、そんなパーカーが初めて女性を主人公にした作品。すでに2作目も書かれており、パーカーの新たなシリーズとしても注目されている。

 主人公のソーニャ・ジョウン・ランドル(通称サニー)は、元警官だが、現在は探偵。身長168センチ、体重52キロのプロポーションを誇る美人でもある。本書では、サニーが富豪から行方不明の娘の捜索を依頼されたことから、ただれた上流社会の事件に巻き込まれていく。

 もちろん、いかにタフな警官あがりでも女性としてのいじらしさも脆さも描かれてるのが、やはりパーカーらしい。離婚はしたもののいまだに元夫のリッチーを愛してる。彼がマフィア・ファミリーの息子ということだけが離婚の理由なのだ。その元夫をはじめゲイの友人など、彼女を助ける周辺人物も欠かせないかくし味。
 
 
ハヤカワ文庫
780円(税抜き)

http://www.hayakawa-online.co.jp/
これじゃ、ハリウッドが放っておくはずもない。ということで、『恋愛小説家』でアカデミー賞主演女優賞を獲得したヘレン・ハントが主演を熱望だ。

「じつは、友人の紹介で知りあったパーカーに“女性警官が主人公の作品を書いて”とお願いしたの。だけど、いざでき上がったら素晴らしすぎて、どうやって映画化するか悩んでいる最中(笑)。もしかしたら、2作目の『Perish Twice』を先に映画化するかも。でも、とにかくサニーは素晴らしいキャラクターだから、誰にも渡さないわ(笑)」というヘレン。強さと脆さが同居したイイ女、演技派の彼女がどんな風に役作りをするかが、楽しみだ。


 

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