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| 『ジェームズ・ボンドへの招待』
ジェームズ・チャップマン |
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藤川 愼(編集部)
text by Makoto Fujikawa |
| ≫英国人の眼で見れば、ボンドの別の顔が浮かぶ |
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本書は7歳のときに『私を愛したスパイ』で007マニアとなった英国の映画研究者が、シリーズ全体(『トゥモロー・ネバー・ダイ』まで)を、007の生地・英国における反響を元に英国人の眼で考察したものだ。
たとえば007の冒険が、男の夢であるとともに、国際社会で没落にあった大英帝国の夢であったこと(これは英国人じゃなければ実感できない)や、ヒッチコックの『北北西に進路を取れ』がシリーズの映像表現に大きく影響したこと、1作目で英国の植民地、2作目でヨーロッパ、3作目で米国と、ロケ地の選択で次第に勢力を拡大していった戦略、時代に則したボンドの変貌など興味深い話が目白押しである。
本書が面白いことは太鼓判を押す。その上でしかし、
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| 徳間書店 ¥2900 |
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なぜ英国人スパイの活躍が『サザエさん』のごとく、まったく終了する気配を見せず、今なお新作が全世界で公開され続けているのかは、ますますわからなくなった。それは本書が英国内にしか目を向けていないことの限界であろう。もちろん、本場英国人が007とどう接しているのかを楽しむことが出来るわけだが。
訳読みやすく、また監修の中山義久氏の気の利いた注釈と解説がいい。特に最新作『ワールド・イズ・ノット・イナフ』の紹介文には唸る。本サイトが目指す映画レヴューはコレである! |
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