「FILM」
「DVD」
「VIDEO」
「SOUND TRACK」
「BOOK」



 
『宇宙生物大集合』 北島明弘

清水 節
text by Takashi Shimizu
20世紀、地球に来襲したエイリアンを一網打尽!
 いまだ一度も出会ったことのない空想の生き物を、映画というメディアはなんともまあ、イメージ豊かに造形してきたことか。そんなセンス・オヴ・ワンダーに富んだ映画の数々を詰め込んだのが本書。『月世界旅行』から『SWエピソード1』まで、つまり1900年代に創られたSF映画のエイリアンたちを集大成してしまうという試みを、この本は達成した。エイリアンを「性格」「目的」「形態」「舞台」の4つに分類するなど、序章で示すエイリアン映画史総論では、執筆者が長年研究してきた成果 がコンパクトにまとめられ、そのウンチクには納得させられる。

 本章は、1900〜49年までのSF映画黎明期に1章を当て、以降10年単位 で構成。こうして俯瞰すると、共産主義の脅威によって50年代に"襲来"が頻繁で、
 
 
キネマ旬報社 ¥2,400


http://www.netlaputa.ne.jp/~kinejun/backnumber/top5.html
『スター・ウォーズ』以後の80年代に最も"出現"していた事実を改めて実感する。  惜しむらくはヴィジュアル構成が弱いこと。権利関係のクリアに困難な事情は察するが、せめて、前述の分類に従った肖像画の拝めるグラビアや、大伴昌司的な大図解でもあってくれたなら、実際のエイリアン来訪の折りには、国際的バイブルとなったことだろうに。とはいえ、関係者必携の資料ではある。


 

「スロウトレイン」に掲載の記事・写真・カット等の無断転載を禁じます。© Works m bros.