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2001.5.18 UPDATE |
独特の映像美学が若者にアピール
鈴木清順レトロスペクティヴが大人気 |
中村通伸(編集部)
text by Michinobu Nakamura |
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『殺しの烙印』
〈STYLE TO KILL 鈴木清順レトロスペクティヴ〉より |
近年、都内のミニシアターを中心に日本映画史に名を残す名匠、再評価されたカルト的存在の監督の大規模な回顧上映が盛んだ。そして、そのほとんどが年配のファンのみならず、若い観客が詰め掛けるという予想以上の盛況を見せている。最近では3月からテアトル新宿、4月からシネセゾン渋谷で行われている鈴木清順監督のレトロスペクティヴ上映が好調。若い観客の多くが生まれる前に製作された作品がこんなにも人気を集めている理由とは?
テアトル新宿の〈STYLE TO KILL 鈴木清順レトロスペクティヴ〉は同館のレイトショーにおける劇場前売、初日動員、週計動員、歴代動員の記録を次々と塗り替える大人気。この盛況に当初は5月18日で終了予定だったが、19日から2週間の延長が決定。しかもレイトショーから全日上映の格上げという珍しい状況となった。レイトショーということもあり今までは客層の中心が20〜30代だったが、今後は昼間の上映が加わることで年配層の動員が期待できるため、この人気は続きそうだ。
一方、シネセゾン渋谷での〈映画監督 鈴木清順 DEEP SEIJUN〉は『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』『夢二』とアート志向が強い上映作品のためか新宿よりも少し高めの年齢層が足を運んでいる。こちらも6月1日の上映終了以降も朝1回の追加上映が決まった。
この両特集が同時期開催となったことで互いに連動し、パブリシティが効果的に行われたことや新宿、渋谷のミニシアターでの上映によりコアな映画ファン以外の若者にもアピールできたことがヒットの要因と考えられる。さらに、清順作品のスタイリッシュな面が
受け入れられたことが大きい。ちょうどゴダールの旧作が10、20代の女性にオシャレなものとしてとらえられたのと同じように。今回の特集用に作られた予告編も各作品を小気味よくつなぎ合わせた編集で吸引力のある仕上がりだった。華やかで個性的な映像の連続に興味を持った人も多いだろう。
秋には待望の新作『殺しの烙印 ピストルオペラ』が公開される。この勢いに乗って大ヒットし、清順人気が定着するか注目したい。
★特集「復活!鈴木清順」
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