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第1回プロローグ
第2回 『僕はAVをバカになどしていない。“スクリーン主義者”なだけだ!』

▽最新の『ピンク映画探検隊』へ





加藤久徳
text by Hisanori Kato

 第3回 
『もっこりSEXYBOYS』/
『一週間 愛欲日記』

ピンク映画のパイオニアが手がけた
TV動物映画と大阪で遭遇


 5月のゴールデン・ウィークの最中に、ある女優の取材で大阪に行ったのだが、そのついでに“大阪のフィルムセンター”であるPLANET studyo plus oneで短編映画を見せてもらった。『ニッポン・イソップ物語/しくじったカラス』と『ニッポン・イソップ物語/田舎ネズミと都会ネズミ』の2本。共に初期のテレビ映画らしく年度は不明で、それぞれ15分程度のもの。アニメではなく実写映画であり、動物が主役である。カラス、猫、ネズミ、オウム、鳩といった身近な動物たちが、ストーリーに沿って演技をさせられるもので、一種の教訓もの。しかし、40年も前のものだから、バックに動物愛護協会などというものは見えない。鳥たちはピアノ線のようなものに繋がれてぶら下げられたり、ネズミは走るトラックの真下で演技を強いられる(あれは絶対に本物だ!)。何度かマジに口を塞ぐほど怖い思いをさせられた。

 さて、問題は監督の方だ。2本に手を染めているらしいのは関孝司(キネ旬では孝二)という人で、キネ旬の経歴を読むと、戦前の新興キネマからスタートした映画監督で、50年代からは動物映画を主に撮っていた人らしい。ところが、62年に『情欲の谷間』(国映)で成人映画の監督に転出。63年10月『情欲の洞窟』(国映)のロケにマスコミを取材させ“ピンク映画”“エロダクション”の新語を生むきっかけを作ったとある。ピンク映画のパイオニア的存在であるという。得意のジャンルはコメディ・ポルノで、犬、蛇、猿といった動物と女体を組み合わしたもので、今で言う獣姦ものであろうか? 子供向けの動物映画を作ってきたキャリアをピンク映画の分野で開花させたのかもしれない。

 これを大阪で見たのは全くの偶然だが、“探検隊”などという煩わしいネーミングに悩んでいる時節がら、いいタイミングだったと思う。

 9日には中野のさる某所へ、僕が最も期待するピンク映画の若手シナリオ・ライター、武田浩介に呼ばれて出かけた。ライブがあるから見に来てくれという。ライブ? 彼が書いた『OLの愛汁 ラブジュース』の脚本が「2000年鑑代表シナリオ集」(シナリオ作家協会編/映人社刊)に掲載されることになり、その祝いと彼のデビュー5周年を兼ねて、お笑いカルト・シンガーの“元気いいぞう”を呼んで、パフォーマンスをさせるものだった。この元気いいぞう氏は、かつて文芸坐ル・ピリエで開催していた快楽亭ブラック師匠の寄席の舞台で何度も見た人だが、翌日はアメリカへ修業に出かけるそうで、既に壮行舞台を終えているのに、離日前夜に武田君のために、たかだか10人足らずの客のために熱演を見せてくれた(笑ったねぇ)。客席には同じ脚本家の大先輩、桂千穂さんや樫原辰郎さん、ピンク映画にも出たことのある村山竜平さんもいた。樫原さんは6月に新作を書くと言っていた。「試写にお呼びしますよ」と言ってくれたので「ぜひぜひ」と機械的に答えてしまった。これが僕の悪いクセだ…。

 その樫原氏とは、26日に新文芸坐で行なわれた“ピンク大賞授賞式”(「P・G」主催)で再会。「脚本賞を1票差で負けました」と言われた。舞台に引っ張り出されたときの樫原氏は、まるで踊っているようで(少々電動的だが…)笑いが込み上げてきた(失礼)。脚本賞をとれなかったと言えば、女優で監督でもある吉行由実さんも同様だ。『せつなく求めて OL編』と『せつなく求めてU 人妻編』の前後編2作の脚本と出演を果たし、人妻編では監督をしている。荒木太郎氏が監督した『〜OL編』はベストワンとなったが、彼女の方は14位で無冠。周囲の評価だから仕方ないが、当事者の立場になると複雑だ。ただ映画を見て、好きなことを書いているだけの、この僕なんざ、もっと複雑だ。ああ、やだやだ。

 と言うわけで、誰かにぶっ殺されないことを祈りながら、今月も行きますか。今月は探検とは名ばかりで5本しか見ていない。怠慢だがしゃーない。そのため今月も渡邊元嗣さんが再登場!(なんか、貰っているみたいだな)しかも、またまた、ゲイ・ムービー。ちょっと、やばいね…。





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